最終章(2)a dimpled face ページ23
俺は、本当にエレンと出会えて幸せだった。
あんなクソみたいな地獄の世界で最後まで二人生き残ることができてよかった。
「エレン」この名前をもう一度呼ぶことができてよかった。
もう、何も望むことはないだろう。
波音をバックにそんなことを考えていると、ふと懐かしい匂いがした。
「リヴァイさん、こんにちは」
_____あぁ、今丁度お前のことを考えていたところだ
「あ、そうそう！見て下さいよ、この人形！！」
_____なんだこれは…
「ハンジさんからのプレゼントです、巨人のぬいぐるみ。ちなみに手作りだそうですよ」
_____いらねぇ、気持ち悪い
「ここに置いておきますね」
_______…。
言葉通り、その人形を墓に立て掛けるとエレンは海を眺めた。
つられて、俺もそちらに顔を向ける。
「リヴァイさん、今海見えてますか」
______嫌というほど毎日、な
「とても、綺麗ですね」
_____あぁ、それに今日は天気がいい
どうして、お前は俺に話しかけられるのに。
どうして、この声が届かないのだろう。
触れることも、笑いかけることさえできない。
__これじゃまるで俺が無視しているみたいじゃねぇか。
「___あのね、リヴァイさん。オレ、伝えないといけないことがありました」
「不謹慎かもしれないんですけど、オレ…リヴァイさんを最後に抱きしめた人になれて本当に嬉しいんです。オレが、最後に愛した人もあなたで本当によかった」
そう言ったエレンは、笑いながら泣いていた。
コイツは本当に泣き虫だ、昔から。
人一倍感情が豊かで、それ故に誤解を招くこともたくさんあったが俺は知っていた。コイツが絶対に嘘をつくことはないことを。
「オレはあなたをずっと愛しています」
その言葉を聞いたとき、俺の頬をもう流れるはずのない涙が伝ったような気がした。
そうか、俺は密かに恐れていたんだろう。コイツの中で、俺は“過去の人”になってしまうのではないかと。
「来世で、また会いましょう」
もう、俺には今エレンが何を話していたかさえ確認することはできない。
_______最後に見たエレンはえくぼを浮かべて微笑んでいた。
俺は、エレンに出会えて本当に幸せだった。
望むことなど、もう何もない。
だけどもし、一つだけ願い事が叶うとするならば。
来世でも、俺はお前に恋をしたい。
______エレン、愛してる
E N D
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキー調査兵団
クリスタ
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時雨 サト - 占ツクでこんなに泣いたのは初めてです...とても感動致しました！この作品を作って下さり本当にありがとうございます！ (2020年5月20日 13時) (
レス) id: bf2420a828 (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - めちゃくちゃ遅いけど、とても面白かったし、良い話でした！泣きました！結構ガチで(笑)これからも、頑張って下さい！ (2019年8月7日 17時) (レス) id: cf28fa0e8c (このIDを非表示/違反報告)
チュロス(プロフ) - ユミルさん» あああ誤字…ごめんなさい！ご丁寧にお返事頂きありがとうございます><はい！頑張ります。ありがとうございます＾＾ (2016年4月26日 13時) (レス) id: 42e05dc459 (このIDを非表示/違反報告)
ユミル(プロフ) - 返信有り難う御座います！チュロスさんの小説が更新されたらコメントしますね！応援してます！(o^−^o) (2016年4月25日 20時) (レス) id: 9ce4d59c3f (このIDを非表示/違反報告)
チュロス(プロフ) - ユミルさん» ぎゃあああありがとうございます！（泣）ごめんなさい、最近サボっちゃってます（；￣ェ￣）でも、そう言って頂けたおかげで行進しようかな、という気になれました♪( ´▽｀)よろしければ、またコメント下さいね(*^^*) (2016年4月25日 19時) (レス) id: 1a7459757c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チュロス x他1人 | 作成日時：2016年3月9日 16時
