怪盗の相棒は探偵で彼の想い人です【名探偵コナン】【まじっく快斗】

６４：お話飛んで宝石盗りに〜 ページ25

船体が水平に戻り、ラウンジでは宙吊り状態から解放された一同がフーッと息をついた。


小「おいみんな、大丈夫か？」



小五郎が立ち上がって周囲を見回すと、



光「はい、何とか」


元「ちょっとビックリしただけだ」


近くにいた光彦と元太が顔を上げた。


手すりにロープで縛られていたおかげで飛ばされずに助かったのだ。


銀「ヤツらはどうした!?」


中森が周囲を見回して犯人の姿を探すと、次郎吉が「犯人の二人なら、そこで伸びとるわい」と船尾側を見た。


たくさんのテーブルや椅子と共に、かすみと順平が倒れている。


次「さっきの急上昇のときに壁に激突してな。自業自得じゃ」


銀「……オレたちは縛られてて助かったわけか」


中森が苦笑いすると、ルパンがラウンジの入口を向いて「ワン!」と吠えた。


キ「いやあ、驚きました」


一同が注目する中、入ってきたのはキッドとカルーアだった。


「ホールまで様子を見に来たら、いきなり床が傾くんですから」


カルーアはわめく中森の横を余裕の表情で通りすぎ、園子や蘭に近づいた。


園「カルーア様!」


因みにさっきの希穂はカルーアの変装だったことをコナン以外のメンバーには伝えている


蘭「コナン君は……？」


蘭がたずねるとカルーアは微笑み、蘭のロープを解いた。


「あのボウヤなら無事ですよ。もうすぐここに来るでしょう。じゃあ、皆さんのロープを解いておいて下さい」


そう言うとゆっくりとキッドの元へ戻っていき、園子が「あーカルーア様、私も!」と声をかける。


銀「待て!キッド!カルーア!こらー!」


キ「もちろん、警部のロープは最後でよろしく」


キッドは吠える中森を指さすと、倒れている順平のバッグからレディー・スカイを取り出した。


キ「では皆さん。お約束どおり、お宝はいただいで参ります」


一同に向かって丁寧にお辞儀をし、悠然とラウンジを出ていく。


銀「待て!逃げるなキッド!カルーア!」


次「おのれ、コソ泥め!」


中森と次郎吉が叫ぶと、カルーアとキッドは軽く振り返り、


希穂/キッド「怪盗ですよ」


と微笑んだ。


蘭(新一……!)


蘭は複雑な思いでキッドとカルーアの後ろ姿を見送った。



〜〜〜〜〜〜〜〜

「いや〜しっかしあれは失敗だった。うん」


スカイデッキに向かう途中希穂が溜息をこぼす


快「あ？何がだ？」

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