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58日 ページ8

目覚めた時、目に入った時計が指す時刻は午後の11時を過ぎたところだった。

(もう起きても誰もいないだろうな、面会時間終わってる頃だろうし)

だけど何処からかスーという音が聞こえる。
動かない体では起き上がりようもないけど。

「……ぁっ、起きた…?」

この声は母親のものであった。
なんでいるのか不思議でたまらなかった。

「……っ」

母親はずっと僕のことを見下ろす。

面会時間を過ぎてるはずなのに何故?
冷たくしてきたのになんで今更?

母親はゆっくりと口を開けた。

「今…まで、ごめんなさいね…」

突然のこと、僕はよくわからなかった。

「貴方に冷たくしてきた…でしょ」

その事に胸がドキッというかギクッというか…とにかく驚いた。

「夕陽に言われたのよ…


『俺と変わりない…いや、冷たくされる前までは輝いてたAにそこまで冷たくする必要は?』ってね…


図星だったわ、理由なんてお金がないだのただの当てずっぽうよ」

確かに今、母親は『夕陽』って言った。
僕の胸は極限まで高鳴った。

「八つ当たりよ、お金入れてくれないわ…けど、幸せを運んでくれてたのに…


ごめんなさいね」

僕は頭がごちゃごちゃでよく整理できなかったけど、『ごめんなさい』と言ったのは確かだ。

これも全て夕陽のおかげだ。

僕の目から一筋の涙が零れ落ちた。

やっと、あれだけ欲しがっていた人からの『愛情』をもらえたんだ。

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明月浅葱(プロフ) - めっちゃ泣きました! 俺、病系好きなんであまり泣かないんですが、こんなに泣いたの初めてです! (2022年11月13日 16時) (レス) @page30 id: 2a22133648 (このIDを非表示/違反報告)
金木犀 - 目が晴れそうなほど泣いてしまいました。素敵なお話を完結させてくださりありがとうございます! (2021年12月21日 0時) (レス) @page30 id: b5d4ecbe80 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - 涙が止まらない位感動しました。 (2016年9月18日 14時) (レス) id: a56b4ade72 (このIDを非表示/違反報告)
桃崎星(プロフ) - 涙が止まらん (2016年2月22日 22時) (レス) id: 308057f239 (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃぅぇぉ。 - 久しぶりに小説で泣きました…。それはもうボロボロと(笑 とても素敵なお話でした! (2015年9月9日 14時) (レス) id: 76adb82bc6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:堕天使の使い手 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2015年7月13日 0時

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