入ったら出られなくなる恐怖の宿〜小説版〜

廃墟の宿 Part22 ページ22

あれから数年、四人だけで仲良く過ごした。
みんなを忘れることはなかった。

みんなあの日になると思い出して、部屋に閉じこもる。
私だってそうだ。

あの時の空耳、みんな覚えていた。
結局宿にはあれから見てもいないから、分からずじまい。

そんな時、シンタローが言った。

「なぁ、もう数年たったし....みて見るだけ行って見ないか？」

エネやセトは微妙な顔をしていた。
だよね、あんな事があったし...また起こるかも。

でも私の答えは決まっていた。

「行きたい、行ってみたい！」

すると、セトやエネも仕方なさそうに「分かった」と言った。

そこでやってきた。
なんとそこは廃墟になっており、宿は余計ボロさが増すだけだった。

「こ、こんなになっちゃったんすか？」

みんな言葉を失うだけだった。
そこにシンタローが廃墟の宿に向かい、歩いて行った。

「ちょっ、どこ行くの！？」

手をつかむとブツブツ何かをいい、中に入った。
セトも追いかけて中に入る。

すると、ドアがバンッと閉まりあかなくなった。
シンタローは意識を失った。

「ようこそ、待っていましたよ」

声が聞こえたと思うと、笑い声が遠くからする。
そして、シンタローは目をこすって起きた。

「な、なんでこの中に！？」

様子からして操られて来たみたい。
また、あの宿の恐怖が襲ってきた。

廃墟の宿 Part23→←恐怖の宿 Part21

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す