入ったら出られなくなる恐怖の宿〜小説版〜

恐怖の宿 Part17 ページ17

「仲間より自分なの？」

カノの一言が胸に突き刺さる。
確かにそうじゃないと言えば嘘になるけど。

「ち、違うよ！」

私は仲間の思いを受け取ってだから、真剣な顔でカノに言う。

「ならいいや...僕はコノハ君達がまだ無事か見てくるよ」

カノは私を睨んで進んで行った。
キドも「か、カノについてく」とか言って追いかけて行った。

マリー、モモ、コノハ、ヒビヤがいなくなってキドとカノがそれを見に行ったから後はエネとシンタローと私とセトだけ。

シンタローは何も言わずにカノ達が言った方向を見ている。

「なぁ、俺もAと同じことを言おうとしてた。」

笑ってシンタローは私の頭を撫でてくれた。
スマホの中で泣いてたエネも「ご主人のくせに」とか言って笑っている。

セトは微笑んで「頑張ったすね」と言う。
みんな優しいな。

そして私達は古そうな部屋に向かった。

恐怖の宿 Part18→←恐怖の宿 Part16

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す