君と俺を繋ぐ約束。【カゲプロ】

幸せな日々…29 ページ29

そして3日後、俺が病室でAが目覚める事を祈ってた時、静かに目が開いた。

「Aっ！？起きたのか…？」

俺は手をキュッと握りながら、顔を近づけた。
Aはゆっくりながらも静かに頷いた。

俺は目に涙を溜めながら、笑った。

「3日も寝てたんだぞっ！？起きてくれて…良かったっ」

そういうとAは力なく笑った。
そしてゆっくり、ゆっくりと喋り始めた。

「ははっ…ごめんっ....。わかるよ…約束、守れないんだよね…僕っ」

そういうとAは悔しそうな顔をして、手を顔に当てて泣いた。
俺はただ、見ているだけで何も出来ない。

俺はそっとAに触れた。
その体は以前の時より細くて、すぐにでも壊れてしまいそうだった。

俺より細いんじゃないかってくらいに身体が弱っていた。

それで改めて状況を把握する。
そんなAを見ていても何もできない俺は目を逸らす。

そんな時、Aが呟いた。

「僕っ…キドに相応しくないよねっ…。こんな弱い男じゃ」

眉が下がった申し訳ない顔で弱気な言葉を言うA。
弱気なことなんて、一回も言ったことないのに。

いつも笑っているAでも、怖いんだ。
苦しくて、狂いそうで、壊れそうで、俺と離れてしまうのが怖いんだ。

俺はそれを身にしみた。
そして俺はゆっくり抱きしめて言った。

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