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"優勝できなかったら、就職するしかない"…

…そうかも、しれないけど。



本気で優勝を目指したい、でも…

結局不安で、就活にも手を付けていて。



…だって、本当に優勝なんてできるのだろうか?



今の私の状態で…いや、

それでなくても本当に難しいってことは、

優勝を果たしたMCの実力を見ても、

優勝できなかった他の沢山の凄いバンドを見ても、すぐに分かる。



それを私たちが、しかも、今年だなんて…?



…やるなら本気で取り組まないと、今よりもっともっと頑張って

就活だってやる暇もないくらいに優先しなきゃ、

優勝なんて夢のまた夢だ。



だけど、そこまで本気で挑んだとしても、

できるかどうかは分からない。



絶対なんて無い、そういうものだから。



今年を逃せば、私は大学を卒業して、世間ではもう…社会人。



…じゃあ、やっぱり就活もしておいた方が…






「え?お前就活しねーの?」



「んー、やりたいことあって迷っててさぁ」






…用事があって立ち寄った大学でふと、

そんな会話が聞こえてくる。






「でも今年就活しとかないと、新卒カード使えなくなるよ?」



「そうなんだよなぁ、そこなんだよまじで」



「とりあえずでも内定取っといた方がいいって絶対。

さっさと終わらせれば、後からどっちでも選べるし」



「うわー、やっぱそうかぁ、そうだよな…」






…出てくる言葉たちどれもに、深く共感した。



そう、彼のアドバイスはその通りで、

私が何度もループして悩んでいる時も

同じようなことを繰り返し考えていた。



…あの人たちや両親が言っていたように、

今は就活を頑張って、内定を取って、

そこから先でバンドにかければ良い。



どっちもそんなに簡単じゃないことを分かってはいながら…

どちらかに決め切れずに、まただらだらとどっちつかずの動きで。



中途半端な行動をし続けた。



だけど…






「…また、だめだった…」






そんな姿勢で取り組んだ就活は、想像以上に上手くいかなかった。



とりあえずで何社か受けてみても、どこも通っていかない。



理由は色々あると思うけど、一つ、自分で明白に分かるのは…

自分の気持ちが、あやふやだからだろう。



頑張っているのに、と思う反面、

どこかでもう一人の自分が邪魔をするように

やる気の無さをこぼして、積極的になれない。



というか、ならないようにしてしまう。



そんな自分が確かにいた。



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作者名:黒葡萄 | 作成日時:2022年5月5日 8時

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