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152枚目 ページ19



「ほう、(わらわ)の娘が役に立っておると。さぞ凄まじき科学力を誇っているのであろうなあ。愚かな傾奇者(かぶきもの)とはいえ、我が国の貴重な財産、そして姫でもある彼奴を利用しているのだから」

これはきっと挑発。人によっては乗ってしまうけど、大丈夫みたいね。

私は女帝から、ちらりと横のAへ目をやる。

うん、大丈夫。『まじかよササキ、つか今何の話だついていけねえ』みたいな顔してるもの。

女帝の左右に立つ二人の男は微動だにしない。しかし、女帝がやや悪びれた笑みを見せると、片側に居た美形の青年が、鋭い眼を彼女へと向ける。

「……ちょっと。そこまであからさまに煽ってんじゃないわよ。美しくないわ、アタシらが悪役みたいじゃない」

おかまだったのか。

そんな私の心の声を読み取ったかのように、青年はこちらをきっと睨みつける。その少しくねった所作が、まさにあの、おかまみたいな。

「アタシはおかまじゃない、オネエなのよ!」

「ごっほん……ま、ミヤビ様はまだお若いですからなあ!血気盛んでも仕方あるまい!がっはっはっは!」

続けて豪快に笑い飛ばした……おそらく猪だと思われる、大きな体格の獣人が尻尾を振っていた。瞬時に女帝が扇を自身の玉座に振りかざす。かきん、という金属音が鳴り響き、臣下二人のみならず、この場に居た全員が背筋を正した。

「妾に意見するとな、スオウ。血気盛んか、ロウエン」

「い、いやアタシはそのっ」

「褒め言葉ですぞミヤビ様。そうかっかなされると、また小じわが増えてしまわれる」

「ほう……二人とも、後で妾のもとへ来るが良い」

臣下の二人はしょぼん顔で頷いた。

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設定タグ:男主 , ラブコメ , ギャグ   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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モモハ(プロフ) - そらもちさん» あざーっす!アッもしかしたら中だるみなんでもないッス!てへ!(棒) (2019年4月28日 11時) (レス) id: 98af2b3beb (このIDを非表示/違反報告)
そらもち - 面白いっすね!続編も読むぜよ(`・ω・´) (2019年4月28日 10時) (レス) id: 35f31302c7 (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - ひかげのこさん» ありがとうございます!めっちゃ張り切ります(*´ω`*) (2018年12月12日 17時) (レス) id: 0785378cec (このIDを非表示/違反報告)
ひかげのこ(プロフ) - 面白くて一気に読んじゃいました!更新頑張って下さい! (2018年12月12日 15時) (レス) id: 256366ff3c (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - 866さん» がんばります!(テストヲヤッツケタラ() (2018年10月8日 18時) (レス) id: 937a2c5722 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:モモハ | 作者ホームページ:o(`ω´ )o  
作成日時:2018年4月22日 21時

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