三男と彼女のきっかけ2 ページ14
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廊下で、1人の女子をみつけた。
黒い髪。橙が混じったような瞳に、白い肌。
そしていつでも弧を描く口。
結論から言うと、その女の子が佐藤さんだった。
「……佐藤さん、だよね?」
普段なら知らない女子に自分から話しかけるなんて殆どないんだけど、
この時ばかりは好奇心が勝った。
つまり、ポンコツ長兄松共が好きになった女の子って、どんな子なんだろうって。
やっぱりさ、兄弟の恋愛事情ってそれなりに興味があるものだと思う。
兄弟を持つものなら理解してくれる、はず。
例えば、自分の兄弟の机から異性とのプリクラが出てきたらどうだろうか。
スルーは出来ないと思う。少なくとも俺は出来ない。
話が逸れたけど、つまりはそういう事で、
つまり俺は、好奇心というか己の探究心の為なら
自意識とかそういうのはかなぐり捨てられます。断言します。
「……え、あ、うん、そうだけど……えっと君は……、
多分だけど、チョロ、松だと思う。違ったらごめん」
「────え、当たり、です」
何故分かったんだ。
動揺する俺とは裏腹に、よっしゃー当たったー、と喜ぶ佐藤さん。
聞いてたとおりよく笑う明るい人なんだなあ、と身をもって実感する。
「……いやー、実は前に君んとこの長男と次男間違えちゃって、
そっから今度は絶対そんなこと無いようにおそ松から色々話は聞いてたんだよねー、
よく聞いてるよ、ドルオタで●●●で、●●●●●のチョロ松君、でしょ?」
後半が丸々違っている。取り敢えず言えることは長男死に晒せ。
女の子に何吹き込んでんだ。伏字になるって相当だぞ。
「……うーん、だいぶ違うっていうか名前とアイドル好きってことしか合ってないけど、まあ、うん。
取り敢えず僕が、松野家三男チョロ松です。宜しくね」
兄に対する殺意を何とか押し込め、
にこりと何とか、何とか笑えば、佐藤さんも同じ様ににこりと微笑んだ。
……ほんとマジ帰ったら覚えとけよあの野郎。
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ももち@ - サクラさん» 有難う御座います…!進学してから中々更新できる機会がなかったのですが漸く更新出来ました…!これからまた更新させて頂こうと思います、よろしくお願いします! (2018年5月5日 19時) (レス) id: 2acfca4f19 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - 更新楽しみに待ってますので戻って来てください! (2018年4月24日 23時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
ももち@ - レミリアさん» 返信が遅れてしまい申し訳ありません;;たった今更新させて頂きました!お褒めの言葉も有難う御座います、これからも更新頑張らせて頂きますね! (2018年2月1日 23時) (レス) id: dc32f552dc (このIDを非表示/違反報告)
ももち@ - ダメ天使さん» 返信が遅れてしまい申し訳ありません;;そう言ってもらえて嬉しいです!たった今更新させて頂きました!これからもダメ天使さんはじめ読者の皆様に喜んで頂けるよう頑張りますね! (2018年2月1日 23時) (レス) id: dc32f552dc (このIDを非表示/違反報告)
レミリア(プロフ) - このお話とても面白いですね!更新待ってます! (2018年1月18日 22時) (レス) id: 8e9961abf9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ももち | 作者ホームページ:ありません(´・ω・`)ショボーン
作成日時:2016年3月28日 14時