69話 ページ22
「大丈夫だよ?
目に少しゴミが入っただけ〜」
「泣いてくれよ。
俺たちは家族だろ?
隠し事は、やめてくれ。」
「泣いて、良いの?」
「当たり前だ。
Aのことだから何かあっても1人で溜め込むだろ。
俺の前ではそういう嘘は通じないんだからな!」
「・・・
・
・
・
ウグッ、ヒック...
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!
寂しかったよ!
響兄さんが死んじゃったかと何度も考えて眠れなくなって!
大丈夫だって考えてもその考えから抜け出せなくて!
もう大切な人を喪いたくなくて!
繋がりを作るのが、怖くて!
守りたくて!
強く、なりたくて!
頑張って!
だけど強くなるたびに私があの時、って考えて!
過去は、変わらないって知ってるのに!
そんな考えをする自分が大嫌いで、憎くて、
人と関わることを避けてる弱い自分が、情けなくて!
でも、やっぱり怖くて!
何度も、生まれてきたことを謝って!
怖かったよ。
心、細かったよ...」
「本当にごめんな。
A、よく頑張ったな。
強く、なったな。」
「ッァ、あ、ウァ...
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!!!」
もう、一度出したら止まらなかった。
私は赤ん坊のように泣きじゃくっていた。
その間、響兄さんはずっと私を抱きしめて背中を一定のリズムで叩いたり、頭を撫でたりしてくれた。
すごく、懐かしかった。
嬉しかった。
「・・・響兄さんもう大丈夫だよ!
さ、帰ろ!」
「あぁ、そうだな。
・・・目、真っ赤だぞ。」
「えっ、嘘!」
「帰ったら冷やそうな。」
「じゃあ急いで帰らないと!」
「ちょ、A、速いな!」
「普通普通!
おいてっちゃうよ!」
「待ってろ、すぐに追いついてやる!」
「できるもんならやってみな!」
「なんだと〜?」
・・・響兄さん
生きて、戻ってきてくれて
ありがとう。
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氷翠 - 庵さん» レス遅れてすみません!お、面白い・・・(照)ありがとうございます!! (2020年2月14日 22時) (レス) id: 3f35ea9ba7 (このIDを非表示/違反報告)
庵 - 面白いです!! (2020年2月6日 18時) (レス) id: 392bac1abb (このIDを非表示/違反報告)
氷翠 - 蟻さん» わぁぁ!すみません間違ってました!直しました!ご指摘並びに応援ありがとうございます!!! (2020年1月19日 20時) (レス) id: 3f35ea9ba7 (このIDを非表示/違反報告)
蟻(プロフ) - NARUTOって語尾「〜ってばさ」だっけ?あれ?懐かしすぎて覚えてない「〜ってばよ」だった気が?まぁそれは置いといて応援してます頑張ってください (2020年1月19日 5時) (レス) id: c95bece439 (このIDを非表示/違反報告)
氷翠 - 柘榴石さん» あざす!更新頑張っていきます! (2019年8月25日 0時) (レス) id: 3797fcfa5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氷翠 | 作成日時:2019年8月11日 17時