トナカイ天使の小さいツノ４+*sho×jun*+ (ページ10)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:39,839 hit

+10+ ページ10

・

雅紀side

・

ーー記憶がなくなって数日が経った。

妖精達にきいてまわっても全然手掛かりがなくて。

そもそもサンタの地域が空想だと思ってる妖精もいるくらいで。

ただただ、聞きまわるだけなのがもどかしい。

何か・・手掛かりがあるといいんだけど・・。

・

雅紀「ごめん、今日も手掛かりなし・・」

翔「そっか、りょーかい」

毎日、智くんと翔ちゃんに報告に行く。

相変わらず潤くんは翔ちゃんを怯えるらしい。

雅紀「・・それ、お酒？」

翔「あぁ、うん。ちょっとだけね」

雅紀「やっぱり、眠れない？」

翔「体は疲れてんだろうけど、

どうしてもベッド行くと寝れねぇ。

隣にいるはずの潤がいないから、かな・・。

ソファの方がまだ寝れる」

雅紀「ごめん、ほんと・・」

会うたびに少しずつ疲れというかやつれていく翔ちゃん。

それでも俺に責任を感じさせないようにか笑ってくれる。

それがまた、胸が痛むんだけどさ・・。

翔「雅紀のせいじゃねーよ。

てか、雅紀も疲れてんだろ？毎日聞きまわって。

あんま無理すんじゃねーぞ？」

・

雅紀「ごめん、手掛かりない」

智「そっか、了解」

雅紀「潤くん、どう？」

智「んー、変わらず寝る寸前は違うって泣いてる。

あと、今日はちょっと頭痛かったみたいでさ。

頭痛いからいつもみたいに撫でてって言うんだけど、

やっぱり違うって泣いちゃってさ」

雅紀「そっか・・本能では翔ちゃんの手が良いんだろうね」

智「ね、でも全然翔くんに警戒を解かないんだよねぇ。

まぁ、気長にフォローしていくから大丈夫。

雅紀くんもあんま無理しないでね？」

・

罪悪感いっぱいで帰路につく。

ーーもしかしたら、俺と関わらなければこんなことにならなかったかも。

そう1度思ってしまうと、俺のせいな気がして。

ーーとにかく、俺にできる事は記憶をとった妖精を見つけること。

・

雅紀「ただいまー！」

「おかえり！今日も遅かったな」

雅紀「そうなの！クリスマス準備忙しくてさ〜」

いつもの通り夕飯を作って待っててくれるシュンにぃ。

シュンにぃには余計な心配かけたくなくて、

記憶をとった妖精を探してる事は言ってない。

ーーそもそも、過去にトナカイの思いをいじったことも言ってない。

これまでたくさん心配かけてきた。

俺がクリスマス準備手伝ってるのも心配かけている。

ーーこれは、俺が一人で解決するんだ。

そう、決めている。

・