◇７◆ ページ19
・
何となく、電車に乗ればあの大学生を探してしまう日々。
別に会ってどうするわけでもないんだけどさ・・。
そして数週間後――。
俺が働く居酒屋に偶然その大学生が来て再び出会って。
「お礼したい！」って言うから飯行って・・。
名前は松本潤というらしい。
一応、俺へのお礼で飯に行ったのに・・。
和「ちょっと、しっかりしてください」
潤「んふふ、かーず？楽しいね〜？」
ふらっふらに酔っぱらってた(笑)
潤「ねぇ〜連絡先交換しよっ？」
和「え・・」
潤「しよ？するまで帰らな〜い！」
・
こんな感じで、連絡先交換してちょこちょこ会うようになって。
後はまぁ・・元々、捨てたような人生だったから。
どうにでもなれってていう思いで、告白した。
・
潤君が就職するタイミングで一緒に暮らして、もう２年半。
あんなに笑えなかった俺が、今笑ってられるのは、
生きてる意味を自分に問う程だったのに、今幸せだと思えるのは、
全部全部、潤君と出会えたおかげ。好きになってくれたおかげ。
・
だから、何があっても、何をしてでも守りたい。
傷つけたくなんてないのに。
――自分が弱くて、情けなくて・・子どもで。嫌になる。
・
・
・
潤「今日はなーに？」
和「ん？カレーだよ」
――あの日から、２週間が経った。
潤君の怪我も綺麗に治り、いつも通りの生活。
・・俺は相変わらず、毎晩のように悪夢を見てる。
でも潤君にはバレてないらしく、心配されたことはなくてほっとする。
俺は潤君にバレないように必死で明るくした。
そのうち悪夢も見なくなる。今までだってそうだったし。
潤君が笑ってくれてたら、それでいい。
・
・
何て、かっこつけて思ってたのに。
また俺は、潤君の心を見落とした。
・
次の日、俺はいつもより早く帰宅した。
買い物してガチャっとカギを開けて――靴が２足。
和「え・・？」
この靴は、潤君と・・翔さん？
急いでリビングに行くと、「あっ・・」と気まずそうにする翔さん。
その前のソファで眠ってる潤君。
和「えっ・・と」
翔「・・潤、体調悪いんだよ」
和「・・っ！」
慌てて覗き込むと、確かに頬が赤い。
翔「数日前から貧血何度か起こしてて、今日は熱があってさ」
和「・・」
翔「心配掛けたくない、黙ってたいって言ってたけど、
無理しすぎてるから無理やり連れて帰ってきたところ」
――また、俺は・・見落としたのか・・。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 953人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しょうちゃん(プロフ) - 続きが読みたいです！ (2020年5月19日 23時) (
レス) id: d034f78533 (このIDを非表示/違反報告)
梶 - おもしろかったです！たまに涙が出てくるようなシーンがあって話に夢中でした｡ありがとうございます♪ (2018年5月3日 12時) (レス) id: 11356a9e94 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みゅうな
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2017年8月18日 1時
