【ヤンキーパロ】BOY FRIEND 【中原中也】

BOY─3 ページ4

｢ほら、着いたぞ。｣

『此処は……？』

｢手前、ゲーセン知らねェのか？｣

『ゲーセン……？』

ゲーセンという言葉、よくお姉ちゃんがお母さんとの喧嘩の度に口にしてた気が……

『もしかして、貴方が言った“ある物”ってこれのこと？でも私……』

｢そうだ、さっどれで遊ぼうかなァ｣

人の話を聞かずに、勝手に先々とリズムゲーム機に向かう彼。

『あのさっ、私これから塾があるんだけど！？』

｢塾？手前、塾に行ってンのか。｣

『そうよ……』

本当の本当は、塾に行きたくない。

私だって、今だけの高校生活を少しでも謳歌したい……

でも、塾に行かないとお母さんに怒られる……

｢塾なンて無理に行かなくても良いンだよ。たまにはこういう休息も必要だぜ？
って───いつも、サボって先生に怒られている俺が言うべきことではねェけどな。｣

無理に行かなくても良い……か。

『貴方の言う通り──それも、そうかもね。』

｢やっと、笑ったな。｣

『え？私、今まで気難しい顔してた？』

｢うん｣

自分では笑っていたつもりでも、相手から見ればそうではないのか……

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