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慣れない着物での全力疾走に加え、階段を二段飛ばしに駆け上がったせいか息が上がる。
鍵を開け、隠れ家の中に入ったAはズルズルと崩れ落ちた。
「や、やばい…見つかった…」
まさか隠れ家近くの街で太宰達、しかも中也と会うとは思わなかった。
母の趣味の白い服で会ったのも恥ずかしいが、何より"コレ"が露見するとまずい。
「あ！Aさんおかえりなさい、ちょっと聞いてよ。
僕、料理作ったのに中也が兵器だって云うんだよ」
「Aさん見ない方がいいぜ、あれは地獄の食いモンだ」
海が見える家、あまり外に出るなと云いつけてある美少年二人、
そんな二人を監視する…威圧感のある自分。
「通報されそう…」
過去から来た、大怪我を負った太宰と中也と同居しているのだが、
この二人、初対面で天使だのと勘違いし、それからも羨望の眼差しをやめなかった。
大丈夫か、これは。
下手したら通報されても云い訳できないやつじゃないか？
「Aさんどうしたの？」
「…なんでもない、怪我の方はどう」
「大丈夫ですよ！触ってみますか？」
太宰が抱きついてくる。
やめてくれ、下手したら私はブタ箱行きだ。
中也もそわそわしている、やめてくれ、頭撫でたりしないから。
「…子育てって難しい…」
あと数日、あと数日でこの二人は完治する。
そうなれば雪に押し付けてさよならだ。
恐らく勘違いで心を奪われた二人の少年は納得しないだろう。
『その想いは一時的な熱のようなものだ』
その時はまあ、力づくでも帰ってもらうが。
そんなことを考え、漸く二人の傷が治るところまで来たある日。
コンコン
暇つぶしに三人で花札をやっていた時、ドアがノックされた。
雪なら扉なんて使わず異能で勝手に入ってくるし、モンゴメリが来る予定は無い。
つまり、どういうことか。
「逃げ…」
よう、と云う前に扉が吹っ飛んだ。
Aは扉を蹴破った者が部屋の中を見る前に、隠すように玄関に立つ。
「セールスはお断りしてるんです」
「手前にはこれが押し売りに見えんのか」
「奇襲にしか見えません」
「Aさん！探しましたのよ！一体今までなにを」
「ナオミナオミナオミ！覗かないで部屋を！！」
「なにを隠してるの」
「鏡花異能をしまえ」
「…」
「太宰さんなにか喋ってください」
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シア - 続き楽しみにしてます！！ (1月4日 15時) (
レス) @page50 id: 5afea0a2a0 (このIDを非表示/違反報告)
巫女 - もこすけさんが戻って来てくれたら嬉しいです‼‼‼‼ (8月2日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
巫女 - この作品はとても面白くて大好きです‼‼‼‼特に猟犬との絡みが見ててとても面白くて楽しいです‼‼‼‼文章力がとても高いので作品に引き込まれます！最近はこの作品をモチベーションにして頑張っています‼‼ (8月2日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
絵の具セット - 番外編もめちゃくちゃ面白いしキュンキュンします！！これからもがんばってください！！！更新再開待ってます！！ (2023年4月10日 20時) (レス) id: b2c10b1855 (このIDを非表示/違反報告)
アスパラ - とっても面白かったです！続きまってます！ (2023年4月8日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もこすけ
| 作成日時：2019年10月13日 19時
