【黒バス】藍色少女の噂話

47話 ページ49

「ファミレスって………」





「なにか文句あるのか？」




緑間が藍澤を連れていったのは徒歩数分の先にあるファミリーレストランだった。






「いえ別に……」



誤魔化す様にグラスの中の水を飲む。





「ご注文はお決まりしょうか？」




営業スマイルの店員が注文を聞きに来た。





「抹茶アイス１つ」





「爽やかオレンジパフェ１つお願いします」




店員は緑間しか見えていなかったらしく突如表れた藍澤に驚き

笑顔をひきつらせながら「かしこまりました」と戻った。





「抹茶アイスって………髪と同じ色のアイス頼むとかお笑いですね」






「うるさい。お前、驚かれていたのだよ」






「慣れてます………それより髪と同じ色っ………フ…」






「笑うな」




ツボにはまったらしくこらえ笑いをする藍澤。

プルプルと震え、長い髪も一緒に揺れる。

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「お待たせしました。抹茶アイスと爽やかオレンジパフェでございます。」




店員は伝票を置くと、「ごゆっくりどうぞ」と戻っていった。




「ホントに同じ色……」





「おい笑うな」



ため息をつくとアイスを口に入れる。藍澤もパフェを食べ始める。

緑間が頼んだのは鮮やかな緑色のアイス。

藍澤が頼んだのは綺麗なオレンジ色のパフェだった。






「……共食い」





「いい加減笑うのはやめろ」




言っている内容こそばかにしているが楽しそうに笑うその姿は年相応の笑みであった。

いつもは無表情な藍澤の笑み。




「なんですか？」






「お前もそんな風に笑えるのだなと思っただけなのだよ」




緑間の言葉に藍澤の顔はほんの少し赤くなる。

はたから見れば少女漫画のような光景。

『今まで嫌いだったのに意識しちゃう！！』みたいな感じだ。

だが、藍澤はそんな少女漫画ヒロイン脳内をしてはいない。






「………………うっさいです抹茶頭。私も笑う時は笑いますよロボットじゃないんですよ」








「抹茶頭じゃないのだよっ！」

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