43話 ページ45
青峰は突如として表れた影の薄い少年の話を笑いながら聞いている。
藍澤は自分に体質が酷似していることに若干顔をしかめていた。
「へー…んでお前名前は?」
「ボク3軍ですけど…」
「バーカ1軍とか2軍とかカンケーねぇよ
毎晩残って練習するぐらいバスケ好きなんだろ?
バスケ好きな奴に悪い奴はいねぇ!オレの持論だ!」
すると、その少年は目を見開くとクスと笑う。
「ヘンな持論ですね」
「なぬ!?」
「黒子テツヤです よろしく」
青峰は白い歯を見せて笑うと「おうっ!よろしく!!」と握手をした。
すると、バスケットボールを持つと、「やろーぜ!」と言う。
「いいんですか?」
「おう!」
嬉しそうに黒子は笑うと立ち上がり「よろしくお願いします」と頭を下げた。
藍澤はそんな二人の姿にため息をつくと、対戦しようとしている青峰にそっと耳打ちした。
「っ!」
振り向くがすでに彼女の姿は見えなかった。
しかし、その言葉に思わず戸惑ってしまった。
『3軍で面白いオモチャを見つけるのは構いませんが、
つまらない情けをかけないようにしてくださいね?』
青峰は目の前の黒子に視線をうつすが、
「いねぇ!?」
さっきまで確かにいた。藍澤の言葉に戸惑っていた時間に青峰の視界からいなくなった。
全く気配すらしなかった。
「いますよ」
「うおっ!!びびらせんなよっ!」
藍澤との件などで慣れているとはいえ驚くものは驚く。
心臓を抑え、黒子に再度ニッと笑う。
「よし!お前を強くする!」
「………!」
「頑張るぞ!!」
「はい……!」
『見てろよ藍澤。こいつを絶対に強くしてみせるからなっ!!」
すでにいない藍澤に向かって青峰が確かな決心を固めた瞬間であった。
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ありんこ(プロフ) - めっちゃおもしろいです!!緑間と仲いいですね!!笑笑更新頑張ってください! (2015年5月31日 17時) (レス) id: 4d2c2a19e6 (このIDを非表示/違反報告)
ミドリン - 藍澤ちゃんのちょっとひねくれた性格が良い!!スッゴく楽しみにしてます!!これからも頑張ってください! (2015年5月30日 20時) (レス) id: 8c21d6e656 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 直しました。ありがとうございました! (2015年5月24日 15時) (レス) id: 0a25db78c6 (このIDを非表示/違反報告)
橙乃かりん(プロフ) - もこすけさん» 才色兼備は美しさという意味も含んでいるので容姿端麗では重複してしまうかと・・・・上からみたいですみません。 (2015年5月24日 13時) (レス) id: c45918c086 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 眉目秀麗を容姿端麗に直しました!ご指摘ありがとうございます! (2015年5月22日 19時) (レス) id: 0a25db78c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もこすけ | 作成日時:2015年4月6日 20時