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続60話 ページ11

試合は一進一退の攻防を見せた。
お互い一歩も譲らずに試合は進んでいく。
試合が進むにつれて白熱する空気。









「…ん?」









ふと、コート内を見ると黄瀬が何かを青峰に言っていた。
声が小さいのでベンチからはよく聞こえない。









「え、あれ?青君がシルバーのマークから外れて…

んん?ゾーンも解けて…んんんん?」









「あの人達何やって…まさか」









シルバーのマークから外れ、ゾーンを解く青峰。
一人でシルバーのマークをする黄瀬。









「監督、黄瀬さん、もしかして…」









「あぁ、あのプードルが考えた作戦は最良だった。

だが紫原のマークが予想以上にキツくて

あいつの守備範囲じゃ止められてねぇ。

一見押してるように見えるが、

肝心の点差が縮められてねぇ」







「しかも青峰さんと黄瀬さんの相手も怪物。

体力の消耗が激しい上に、このまま二人が

シルバーと戦えば体力はあっという間に尽きる。

…つまり」









景虎と藍澤の言葉に橙山が何かに気づき、
勢いよく戦う黄瀬を見た。









「きー君はそれが分かってたんだ…

だから…青君の体力を温存させるために

自分の体力が尽きてもシルバーを食い止める決心をした」









ベンチがざわめく。
黄瀬は勝利のために自分を犠牲にするつもりだ。









「きー君…!!」









橙山の声は会場の声援にのまれた。









「黄瀬さん…貴方って人は…」









声援を背に、黄瀬は凄まじい力を見せた。
青峰のような凄まじい反応の速さ、
紫原のような強いブロック。
敵を圧倒する黄瀬の存在。









「きー君ッ…」








橙山の目は黄瀬をとらえて離さない。
今、彼女の目には黄瀬が一番輝いて見えていた。
黄瀬がボールを叩き込もうとする。
それにシルバーが追いつく。









「涼太君!!頑張って!!」









橙山が誰よりも大きな声で叫んだ。
その姿は美しく、綺麗だった。
黄瀬が橙山を見て一瞬、笑った。









「らあ!!」









黄瀬がシルバーを吹っ飛ばして片手でボールを叩き込んだ。
そこで藍澤は確信した。
黄瀬はゾーンに入っていると。









「完全無欠の模倣とゾーン…

持って数分のものですが…今の貴方は

コート上の選手で最も最強です。

日奈を引きつけて離さないほどに」









あぁ、悔しくて羨ましい。
小さくそう呟いた。

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もこすけ(プロフ) - ミオさん» コメントありがとうございます。ひっそりと書いていました。嬉しいお言葉をありがとうございます。これからも頑張ります。 (2020年5月11日 19時) (レス) id: 102f3088ed (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - 黒バスも書かれていたんですね……とても面白かったです。どの作品もしっかり考えて作られていて、すごいと思います。これからも頑張ってください! (2020年5月7日 19時) (レス) id: 244e2b34cf (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 今井 明希さん» 読んでくださりありがとうございます。少しずつ頑張らせていただきます。応援、ありがとうございました。 (2020年5月1日 12時) (レス) id: 102f3088ed (このIDを非表示/違反報告)
今井 明希(プロフ) - 昨日と今日でいっき読みしちゃいました、、、続編おめでとうございます!続き頑張ってください!待ってます!! (2020年4月30日 0時) (レス) id: d714c1a6ae (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - ややるるさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。 (2018年7月7日 0時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もこすけ | 作成日時:2017年3月9日 16時

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