【おそ松さん】人形劇場は、上品かつ愛らしく。【病み松】

030:これは、第三者の偽物の話であり、 ページ33

ギシギシ、ギシ。

古いフローリングの軋む音。

「はぁ、はぁっ。」

誰かに似た誰かの荒い吐息。

ギシ、ギシ、ギシギシギシ！

軋む音。

「はぁ、はぁ…はぁ、はぁ。」

荒い息。

「助けなきゃ…！」




30:スポット浴びない正義のヒーロー




「はぁ！？マジかよ！？」

おはようございます。一松です。

あの一松がおはようとかwwwやっと朝起きれたかwwwwワロスwww

とか思った奴ちょっと来い。

えー。今の状況を読者の皆様に説明しますとー…。

えー。

えー…。





…温泉行きたいです。(混乱中)

今の僕じゃあ、頭が回らないので、第三者視点に切り替えたいと思います。

んじゃ、誰かさんよろ。


【第三者視点】

やっと買って貰った、安いガラケー。

猫猫しくデコられたそれと向き合う一松という男。

可愛いガラケーと、彼の昭和のバカ面は、何処か笑え、シュールさを感じる様な。

彼は、液晶に表示されたそれに、失望と、諦めと、驚きを抱く。

『今日、10時に赤塚駅集合ね！』

昨日、正確に謂えば今日だが、友達に成ったばかりの、笹野雪乃からのメール。

そして、只今の時間は丁度10時。

「ヤバイ…！」

俺、夜行性何だって！

其んな言い訳は、現在赤塚駅に集合してるであろうAと雪乃には届かない。

急いで布団から這い出る。

今日は、何故か全員布団に居なかった。

が、其れを気にしてる暇は無かった。

急いで何時ものパーカーに着替え、赤塚駅に出発する。

家から駅までは15分程度。

疾走、爆走、高速、光速、神速！

折角手に入れた友達を失いたく無い。

遅れた事で友達関係を壊したくない。

待たせて、ごめんなさい！

そんな思い故に走る。

其の彼の姿は、端から見ると、異常としか捉えられなかったが。



「おっせぇ。くそおっせぇ。」
「そんな日本語何処で覚えたん…？」

一方のAと雪乃。

「腹っ！腹が減ったザンスっ！」
「てやんでぇ！おいらのおでん全部タダ食いしたのは誰だと思って…」
「こーら！争わないっ！」

一方のイヤミとチビ太とトト子。

そして。


「遅れてすみませんでしたぁああ！！」

涎に汗に鼻水に涙に液体だらけの顔。

そう、一松の登場だ。

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