異能力：《カゲロウデイズ》【文スト】【(微量の)カゲプロ】

04.すべてが事実 ページ7

NO SIDE.


国木田「……とにかく！！太宰、早く仕事に戻るぞ…！全く、仕事中に「良い川だね」などと言いながら川に飛び込むやつがあるか！！」

太宰「災難だねぇ……っていうかそれ河原でも言ってたね」

国木田「お前のせいだろうが！！見ろ、予定が大幅に遅れて…！我が人生の理想を片っ端から崩そうとするんじゃない！！」

『…むもぐま？』

国木田「例えば？「仕事の相方がジサツ癖」だとか」

敦「ぬんむいえおむんぐむぐ？」

国木田「五月蝿い。出費計画にも「俺の金で小僧がお茶漬けをしこたま食ったり、同じく俺の金で小娘がチョコレヰトパフェを食う」などとは書いておらん！！」

敦「んぐむぬ？」

国木田「だから仕事だ！俺と太宰は軍警からの依頼で猛獣退治を───！」

『もぐもむむめぐまい！！』

国木田「どう見ても小娘だろうが！！！」

『むむぐもまめもんごまえむみ！』

国木田「何？お前金あるのか？」

『みむめいま……！もぐもうみめめもあめもぐまんまも！！』

敦「むもまぁ……」

「みみもぐめんむらみまるまま！！」


ここで太宰が一言。


太宰「なんで君たち会話できてるの？？」


ちなみにAはチョコレヰトパフェの大盛りを口にこれでもかと詰め込んでいる。

しかも口の周りにチョコアイスをたくさんつけて。


太宰「全くもう、Aちゃんチョコアイス付きすぎだよ……ほら拭いてあげるからこっち向いて」

『む？…んむっ』

国木田「…太宰が兄のようだ……珍しいこともあるものだな…」


チョコレヰトパフェを食べ終えたAが太宰に口の周りのチョコアイスを拭いてもらっていると、国木田が感心したようにつぶやく。

そして敦もようやく三十杯以上もの茶漬けを食べ終わって満足したようで、満ち足りた表情をしていた。


敦「はー食った！もう茶漬けは十年は見たくない！！」

『なんかもっと敦って気弱そうだと思ってた』

敦「君には言われたくないよ！」

『ええ？僕は僕のままに動いてるだけ。僕が僕であるように、ね』

敦「またそうやって難しいこという……。…はぐらかしてる？」

『いんや？僕の口から語られることはすべてが事実だよ』

敦「それは嘘でしょ……」

『人を疑わないのは大事だよ！全く、信用ないなぁ……』

敦「まぁ……ともかく、本当に助かりました！孤児院を追い出されてヨコハマに来てから飲まず食わずで……あわや餓死かと」

太宰「ふうん、君施設の出かい」

敦「出、というか……」


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