5章ひゃくななわ ページ21
貴「ぬおぉぉぉぉぉぉぉ」
ここ、如月家では朝一番だというのに私の声が響き渡っていた。木に止まっていた小鳥たちはチュンチュンといいながら飛んでいってしまうほどの大声で。
静「Aちゃんいい加減にしなさい!!」
貴「だって、だって、だってー!!幼稚園の制服がスカートなんて聞いてなかったんだもん!!」
静「だからってスカートの下にジャージなんて着ないでしょ!!」
と、お母さんは一生懸命に私が履いているジャージを脱がそうとしている。
さあ、ここで話について行けない人のために今の状況を解説しよう。
私はいつも通り朝起き、支度をしてお母さんから制服を渡された。
だがここで問題が発生してしまったのだ。
制服がスカートだという事がね。
普段スカートではなく短パンなどを着ている私にとっては人前でスカートになるなど耐えられないのだ。
なので私はスカートの下にジャージを履きお母さんの前に行くと、なんなのその格好!!そう言われたのだ。
そして私は今お母さんからしたに履いているジャージを脱がされようとしているのだ。
貴「うおぉぉぉぉう、やぁぁぁめぇぇぇれぇぇぇ!!」
私は必死にジャージを下げられまいと踏ん張っている。
静「Aもそろそろスカートに慣れないと!!女の子なのにスカートを履かないなんて勿体無いわ!!」
貴「嫌だぁぁ、スカートなんていらねぇぇぇ」
静「じゃあ、ちゃんとスカート履いてくれたら飴あげる。」
それを聞くとさっきまで必死に足掻いていた手を止め、耳を傾ける。
貴「え、そ、それマジ？」
静「マジ。でもちゃんとこれからスカート履いてくれるたびにあげるってだけだけど。
あ、それとスカート履いてくれないならAのお小遣い減らしちゃおっかなー。」
な、なんだとぉ!?お小遣いを減らすだとぉ!?
お小遣い減らされたらこれからの私のお菓子の金がなくなってしまうではないか!!
くそぉ、変な賭けを持ちかけてきやがって。
私が飴に弱いこと知ってやがって言うんだから汚ぇ奴。
どーしよっかなー、大人しくスカート履いて飴貰うのとお小遣い減らされてまでスカートを履かない。
その2つを頭の中で天秤にかけるとどんどん飴の方が重くなりしたに下がっていく。
…ま、負けた。飴の誘惑に負けた。
いやいやもうちょっと考えるんだ私!!
あんな短いキャピキャピしたスカートなんて着たくないじゃないか、…あ、でもお小遣い減らされる。
んー、んー、あー、……結局負けたわ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 35人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
モモモ(プロフ) - honeyさん» ありがとうございます!!更新頑張ります! (2018年6月18日 17時) (
レス) id: 071ba740a7 (このIDを非表示/違反報告)
honey(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにしています！頑張ってください！ (2018年6月18日 17時) (レス) id: 0b85a8536a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：モモモ | 作成日時：2018年6月18日 11時
