再開キッス<成宮鳴> ページ15
高嶺Aさんには幼馴染がいた。
何故過去形なのか…
その答えとは、今現在、彼とは連絡が取れておらず、もう何年も会っていないから。
実は高嶺さん。小学校卒業と共に青道高校付近に引っ越してきた。
幼馴染の彼は小学校まで家が隣同士だったのだが、引越しをしてしまったことで疎遠に…
そんな高嶺さんたち、とても仲がよかった。
いや、仲が良すぎて異様な関係だったのだ。
その幼馴染の彼が、急に現れたらどうだろう。
当然驚くがそれ以上に驚くことが起こってしまった。
誰もが休日の日曜日。けれど、休日だろうが平日だろうが練習三昧の野球部は部活だけど、今日は特別な日。
そんなに珍しいことでもないが、本日は練習試合があるそうで、Aも監督直々に手伝ってはくれないかと頼まれ日差しの下に。
『やっぱり練習試合ともなると忙しそうだし、人員不足なのかな…
それより今日ってどこと練習試合するの？』
「稲実!!今日こそあのシロアタマの鼻をへし折ってやるからな!!」
「僕が先に勝つ」
「なにっ、降谷!!お前先発だからって調子に乗るなよ!!」
「乗ってない。」
『稲実？シロアタマ？
うーん、全然わかんないや。』
「栄純くんのいうシロアタマっていうのは多分稲城実業、エースの成宮鳴さんのことだと思うよ。」
メラメラと闘志燃え盛る前の二人を苦笑いで見据えながらも隣にいる春市に稲実について教えて貰っているA。
因みに今A達は、試合で使う消耗品やボールなどの配達中なのだが、彼女はその名を聞いた途端歩いていた足が止まってしまった。
その刹那。不意に自分たち以外誰もいなかったはずの横から懐かしい声が聞こえて思わず振り向く。
「A？」
『えっ、鳴、ちゃん…？』
少しばかり離れた位置に佇む彼は稲実のユニフォームを着飾り、こちらを驚いたような表情で見つめていて…
それに気づいた他の三人も成宮の存在に気がつくとそれぞれで騒いでいる。
『鳴ちゃんだよね？あの、覚えて…』
「A!!」
Aが笑顔になって『覚えてる？私の事』と、言おうとしていたのに、それに被せるように彼は走り飛びついてきて、あまりの急な出来事に倒れそうになった。
『久しぶり？』
「うん、久しぶり、A。」
抱き締めあったまま互いに見つめ合う2人。
少し照れたように頬を染めて笑うAに、成宮は人目など気にせず、その目の前にある彼女の唇に口付けた。
これが幼馴染の再開と波乱の幕開けであった。
逃亡プリンセス<沢村・降谷・春市>→←第一部、終幕。あとがき
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鈴蘭(プロフ) - みやさん» ありがとうです！これからも更新頑張ります！ (2019年5月20日 12時) (
レス) id: 071ba740a7 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 面白いです！！これからも読ませてもらいます！ (2019年5月19日 21時) (レス) id: 4612c4ddc4 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭(プロフ) - レナナミル♪さん» 今回のお話のメインは鳴ちゃんなのでこれからもご期待ください!!笑 (2019年5月16日 23時) (レス) id: 071ba740a7 (このIDを非表示/違反報告)
レナナミル♪(プロフ) - 鈴蘭さん» です！鳴ちゃんファンとしてはもう発狂(いい意味で)ものです！騒いじゃいますよ！ (2019年5月16日 22時) (レス) id: aefdd45bb5 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭(プロフ) - レナナミル♪さん» ありがとうございます！面白いものが書けるよう日々努力しております笑。鳴ちゃんカッコイイし可愛いですよね〜 (2019年5月16日 22時) (レス) id: 071ba740a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水面雫 x他3人 | 作成日時：2019年5月9日 21時
