照らさないで、スポットライト。 (ページ5)

今日:3 hit、昨日:19 hit、合計:42,267 hit

･ページ5

□■□■□■ □■□■□■

「私はアイドル業界から足を洗うつもりで退学しようと思ってたの。夢ノ咲でも、玲明でも。なのに日和は私の退学を許さない。アイドルとして再び輝けるようになるまではEveのプロデューサーとして私を働かせることで退学を免除してもらうように交渉してくれた。」

「__ねぇ。何で日和は私をアイドル業界に繋ぎ止めてるの？」

目の前のきょとんとしたアメジストの瞳を見つめる。

さぁ、今日こそ真実を教えてよ

「ふふっ、今日は寝起きの割によく喋るんだね？？前も言ったけど、全部その時の気分だね！！！！！」

「もう、いつもそれしか言わないじゃない！絶対嘘、私は信じないからぁ。」

くそっ、この貴族め。

私は真剣にお話してるってのに！！

「はぁ。あんたとこの話してもいつもこの繰り返し。もういいわ、何考えてるか分からないけど今はあんたのプロデューサーでいてあげる。乗せられてあげるわよ。」

「うんうん、Aちゃんはぼくとジュンくんが輝けるように精一杯働いてくれればいいね！！」

でも最近は自分のプロデュースでどんどんアイドルが輝いていく瞬間を見るのがちょっと楽しいんだ。

思い描いてた普通の女の子には戻れそうにないけど、ステージの裏側も悪くない。

「はいはい、分かりました。じゃあEveのプロデューサーとして、日和の相方のジュンくんを迎えにいくかぁ〜」

「AちゃんAちゃん！今日は駅前のあそこのキッシュが食べたいね！！」

「あぁ〜、いいんじゃない？私もたべたい。日差しちょっと強いから日傘さしてかなきゃ。手塞がっちゃうし荷物は全部ジュンくんに持たせよ〜。」

高校卒業までの残り約1年間は騙されたつもりで咲夜Aの時間をキミたちに捧げるよ、Eve。

だから_____

「ぼくがキミを絶対にアイドルとしてもう一度ステージに立たせてあげる。アイドルの楽しさを思い出させてあげる。それまで絶対にアイドルの咲夜Aは死なせないからね。」

□■□■□■ □■□■□■

執着の殿下。