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しとしとと雨が落ちる音がする。

部屋では僕 一松と僕の兄 カラ松しかいない。


部屋の中はやけに静かで 僕は顔を洗う猫を撫で、カラ松は今日も鏡を見つめている。

普段、僕らはあまり話をしない。
僕が嫌悪感をカラ松にいつもぶつけているせいか話しかけてこないし 僕は自分から話すわけでもない。


きっと実際は仲が悪いわけではないだろう。


けれど__

僕は カラ松に恋愛感情を持ち それを素直に伝えられないのだ。


世にいう「ツンデレ」とかいうやつならまだ可愛い。
僕の場合は愛情を暴力暴言に変えてカラ松にぶつけてしまっている。


でも、それでもまだ兄弟でいてくれる。

目が合えば微笑みを返してくれる。


だから諦められないんだ。あいつのことが。



好きで好きで仕方ない。




いつかこの気持ちを伝えられたら、
カラ松、お前はどんな反応をするんだ。

引くか 怖がるか 疑うか 信じないか


想像するだに恐ろしい。









けれど、ある日を境に僕は自分の気持ちを決めることになる。

哀しくも辛い

そんな物語が始まる。

two→



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作者名:白龍松 | 作成日時:2017年7月4日 19時

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