ツンデレ彼氏の妬かせ方〜Yuri.C〜

妬いてください#24 ページ24

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「慧は好きな花とかある？」




もうすぐ"図書だより"を完成させなくてはならない。

内容は『花言葉』と『ネコの飼い方』に決定した。





メモをとりながら記事を作っているわけだけど、

私が担当する『花言葉』の記事は、作業がなかなか進まない。



数えきれないほど種類がある中から選ぶのは予想以上に大変だった。




だからこうやって慧に助けを求めてる…が、




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「俺はねー、じゃあバラ」

「じゃあって…もう」



どこまでテキトーなのかな。




そんなことを思いつつ、バラのページを開く。




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「バラって色によって意味が変わるんだね」


「へぇ、じゃあもし俺がAにプレゼントするなら…」


「…？」




メモ帳に花言葉の候補を書いていた私の手に、

そっと自分の手を重ねて、





「赤…かな」



そう言った。





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「…ははっ、なんちゃってー」



重ねた手を元の位置に戻して、いつもどおりのゆるい笑顔でネコの本を見る。





でも私は、


「…………っ」




内心、かなり動揺していた。





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だって赤いバラの花言葉は、




"あなたを愛しています"




他にも"情熱"や"美"があるけれど、贈る場合はこの言葉が一般的だ。





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もし慧が、ちゃんと意味を知っていたとしたら。なんて、

深く考えすぎるのはやめよう。




でも、慧はなんとも思ってないのかな？




少しでも間違えたら期待させてしまう発言にも汲める。






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あれ、




「慧、本逆さまだよ」

「えっ、あぁ、ほんとだ」



気づかなかった、と笑いながら向きを直す。





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「(結構本気で言ったのに、Aのやつ全然動揺してねーじゃん)」




こんなことを彼が思っていたなんて、知る由もない。

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