もう逃げない【kz】 (ページ46)

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thirty-seven ページ46

「なん、、、で」

「凄いね、アーヤ。

流石だよ。」

微笑みながらこっちに歩いてくる。

思わず後ずさる。

すると、

「わ、待って待って。

逃げられたら、困る。

逃げないでよ。」

そんなこと言われても、、

「わかった、わかったよ。

これ以上近づかないから、話聞いて。」

コクンと頷く。

昨日、柚衣に言われたことが頭に浮かぶ。

翼もきっと、私のことを思ってくれてるはず。

私は、何も知らないで拒絶した。

酷いことをしたと分かっているからこそ、これ以上近づいてほしくなかった。

私が作ってきたものが、全て壊れる前に。

私達の間は、１５メートルほど。

体育館には、私たち以外誰もいない。

「あのね、アーヤ。

話を聞いてほしいわけじゃないんだ。」

、、、、、え？

「何か、言いたいわけじゃない。

いや、言いたいことはたくさんあるけどそれって言い訳になるから。

アーヤの話を聞きたい。

アーヤ、ずっと溜めてることがあるんじゃない？

アーヤ、辛そう。

何か、話したいことがあるなら聞くよ。

"元"心の友として。」

私は膝から崩れ落ちた。