太陽の君と月の私。【kz】

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コイツ今なんて、、、




「体育祭終わったら、言うから。」




「そ」




あえて素っ気なく返事をした。




ほんとは心臓バクバクだ。




焦りまくってる。




いつか、こうなることは予想ついてた。




片山だって男だ。




そのくらいするんだろうなってことは、気づいてた。




だけど、ちょっと余裕しすぎてたかも。





もし、OKしてしまったら？




片山に惚れてしまったら？




俺って、めっちゃ惨めじゃね？




モヤモヤしたまま、入場した。




パアァンッ




大きなピストル音がして、レースが始まった。




流石、バスケ部。




毎年優勝してるだけあって、もうトップで２番とも差がついている。




ここで失敗するなんて許されない。




片山が告ることと、リレーは別だ。




あんだけ立花さんに応援してもらったんだから、勝たないなんて有り得ないだろ。




気持ちを改め、１番内側のレーンにはいる。




２番は野球部。




神様は俺のことからかってるのか。



一応差はある。




引き離す、絶対に。




バトンが手に触れ、力強く握りしめた。




「負けねぇから。」




走り出す直前、そう呟き一足先に飛び出した。




全力で走った。




後ろで、荒い息とリズミカルな足音が近くなってくる。



やべぇ、アイツは本気だ。




でも、俺だって素直に渡さねぇし。




勢いよくスピードをあげた。




「やっば、ツバサ超速ぇじゃん」




「それな、あの片山悠飛も苦戦中だぜ。」




そんな声が聞こえるが、気にしない。




自分なりに差を広げ、アンカーの３年生へバトンを渡した。




「っしゃあ！」




少し経ち、バスケ部がゴールテープをきった。




思いっきりガッツポーズをした。

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