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sixty-four ページ14

思わず下を向き、唇を噛み締め、必死に涙に耐える。




すると、あたしの顔の下の地面に茶色いローファーが現れる。




立花との距離が近くなったことが分かる。




バッと顔をあげると、




さっきよりもっともっと優しい笑顔を浮かべた立花がいた。




その笑顔は、、、どこか悲しそうな感じがしたけど。




それに、なにか違和感があった。




「私、すごく辛い思いした。




毎日、死にたい、死にたいってずっと考えてた。




でもね、kzがいるから頑張れた。




貴方にkzから離れろって言われてても、絶対守りきろうと思ってた。




なのに、一方的に信じてもらえなくなって。




私さぁ、家では母親から虐待受けてたんだ。




だから、虐待、いじめ、裏切り、全てが伸し掛かって、ほんとに飛び降りちゃおうかって考えたよ。




私ね、その夜たくさん泣いた。




もう、涙が枯れるくらいに。」




胸が張り裂けそうになった。




こんな、、、私が思ってたよりずっと、、、っ!




突然、頬に冷たい感触がした。




驚いた。




立花が、冷たい手であたしの頬を包んでいたのだから。




それはまるで、あたしに現実から目を背けるなって言ってるような気がした。




「そのときに何となく、窓の外を見たの。




そしたらね、星が煌めいてた。




胸が痛くなるほど美しかった。




欠点なんて1つもなくて、とにかく美しくて、完璧だった。




あの星は、いやどの星も、みんなに愛されてるでしょ?




だから、完璧になれば皆から愛されるし、こんな辛い思いしなくて済むって思ったの。




頑張って、それを実現させた。」

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こはく - 今まで読んできた作品の何で一番感動しました!素敵な作品を書いてくれてありがとうございました。 (11月19日 21時) (レス) @page41 id: da4a51b810 (このIDを非表示/違反報告)
Mirei - とても感動しました!!これからも頑張ってください!! (2022年8月19日 12時) (レス) @page41 id: 07e04a7ecd (このIDを非表示/違反報告)
彼方 - こんなに素敵なお話を書いてくださり本当にありがとうございます!!泣きました!これからも色々なお話よろしくお願いします! (2022年1月12日 19時) (レス) @page41 id: be87187744 (このIDを非表示/違反報告)
- この作品を見てとっても感動しました (2021年6月20日 0時) (レス) id: f67671a5a5 (このIDを非表示/違反報告)
しずく(プロフ) - 月海さん» 懐かしすぎて…((何度読み返しても泣くよね← (2020年12月15日 15時) (レス) id: eb71493e70 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月海 | 作者ホームページ:http://commu.nosv.org/p/moe181031suzuki  
作成日時:2020年2月19日 19時

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