いつか、君が振り向いてくれたら【赤司征十郎】 (ページ43)

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#37. ページ43

私は驚き、駆け寄る。

『にじむー先輩っ？！』

虹「こっち見んじゃねーよ。」

そう言いながら私の目が隠される。

虹「っ…うっ…」

見えないから分からないけど分かる。

にじむー先輩、泣いてるんだ。

私の一言に傷ついて。

『にじむー先輩、ごめんなさい。』

虹「」

何も言葉を発さない。

『私、初めてで。こんな想い。だからつい声に出してしまって…』

私はお構いなく話し続ける。

『修造の事、私は好きだよ？』

目隠ししている手が動揺している。

『でも、赤司くんのとは気持ちが違う。わたしは修造の事、すごく頼りになるお兄ちゃんとしか見れないや。』

手を、外される。

修造は私のことを見つめてて、

虹「お前、敬語使ってない。」

デコピンされた。

敬語…そう言えば使ってなかった気がする。

虹「お前の気持ちは、分かった。ありがとな」

頭を撫でられる。

喉の奥から何か熱いものがこみ上げてくる。

『しゅっ、しゅうぞぅ…っ、わたし、私っ…っ』

それは私の大粒の涙だった。