疲れた長女と六つ子さん。 (ページ8)

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面白い6人組。ページ8

貴方side。

〜幻の世界〜

「長女？こんなのが？」

「皆のおねぇちゃんでしょ？しっかりしなさい！」

バシバシと、突き刺さる言葉。

いつから、私を苦しませて来たんだろうか。

辛い。ただ生きていることが辛くて。

もういっそ…私のことを求めない……

だれも私も望まない…そんな世界だったらいいのに。

『そうだよ。私はただの人間だよ？
　責任感背負う必要なんてないよ。なんで、お母さん達は、私を叱るの？』

『こんな私、いらないでしょ？
　きっと、兄弟からも愛されてなんかないさ』

違う。なんて否定できればとっくのとうにしてる。怖い。ただ怖くて。

私は、その場にうずくまった。

壁も床も真っ黒で、何もかも黒に包まれた世界で_____。

〜現実の世界へ〜

ゆっさゆっさと、体を揺さぶられてはっと目を覚ます。

そこにいたのは、変わらぬ顔のやえ。

「やえ………どうかした？」

や「大丈夫？唸られてたよ？
　まぁ、とりあえず本題に…今日退院できるよ。」

「…はい？だって、まだ一日たってない子…さっき話したばっかじゃん？」

やえは、きょとんとする。

や「あんた、本当に大丈夫？もう数時間軽くたって、今早朝だよ？
　まぁ…んで、精神分析の結果、今は落ち着いてて、とくに異常はないのね。だから、今日で退院できるよ。」

「まじかっ…！」

や「待って！その前に話しておくことがある。ここは、赤塚町です。」

……話しておくことってそんだけ………え？

「どういうこと？ここが、赤塚町…？」

私の質問を完璧に無視し、やえは言う。

や「華の前の家行ってみなー。面白いが6人が居るから」

「面白い人？いいねぇ！楽しそうー！！」

私はそう言うなり、ベットから飛び起き、廊下を走り出す。

や「忘れ物ー！！！！！」

やえが、白いかばんを投げつける。
見事にキャッチし、ありがと！！それだけお礼を行って立ち去る。

*

はい。

知ってた。

私今、現在進行形で迷子です。

流石に数年経てば町も変わりますよねですよね。流石私。姉妹一の方向音痴ぃっ…！

とりあえず、聞き込みしかないって。

はぁ。……あ。6人組がおる……。

声掛けよーっと←←

「あのー………すいません。松野さんの家、どこにあるか知りません？」

すると、

相手側は、ん？と、

苦笑いをする。

そして、

？1「それってもしかして、俺らのこと？」

赤いパーカーを着ている

男性は、おもむろにそう答えた。