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お仕事です 7 ページ8

広津さん達と別れて、首領室へと歩を進める。
未だ鼻に血の匂いが残っており、顔を顰めた。


私の異能力は、常に起動している。


それなのに何故、私の異能力で誰も死なない等と思っていた?
名前も知らない彼は死んだ。
あれは確かに異能力に惹き付けられたものだった。


『呪われてるのよ』
『近付いたら死ぬんですって』

『早く消えればいいのに』



かつての嫌な光景がフラッシュバックして、確実に私の気持ちを押し潰していく。
じりじりと、すり減らしていく。



重たい扉を数回ノックして開ける。
鴎外さんは、まだそこにいた。

「只今、戻りました」
「お帰り」

私に微笑みかけるあの人を見ると、如何しようも無く泣きたくなる。

「おう、が、いさん」
「…何かあったのかい」


「わたし、は、何故此処にいるのでしょう…」

何故私がポートマフィアに連れてこられたのか。
何故私が未だ此処で息をしているのか。



何故なのだろうか?
私は人を殺せない。
死体にすら怯える始末だ。

その癖して、私は死を引き付ける。


なんて理不尽で勝手なのだろう。



「私が死んだら、周りで人が死にませんか…?」

掠れる声とぼやける視界。
堪えていた涙が大きな玉になってぽろぽろと落ちる。


「…私に流れている血は、本当に、マフィアの黒なのでしょうか────?」

謝罪と+α→←お仕事です 6



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設定タグ:文スト , 森鴎外
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もちうどん。(プロフ) - 焔さん» ありがとうございます!申し訳ないのですが、Twitterの方で通知が来ず、垢名がわかりませんので教えてもらえると幸いです (2018年1月14日 18時) (レス) id: add17265eb (このIDを非表示/違反報告)
もちうどん。(プロフ) - 伍目神さん» ご指摘ありがとうございます。予測変換で出したもので実在の方の漢字になっていました…。修正させていただきました。 (2018年1月14日 18時) (レス) id: add17265eb (このIDを非表示/違反報告)
- ツイッターフォローしましたよー! (2018年1月14日 15時) (レス) id: 51d4d11a23 (このIDを非表示/違反報告)
伍目神(プロフ) - すみません設定キーワードについてですが、上記のではなく森鴎外だと思われます。 (2018年1月13日 13時) (レス) id: de0f021735 (このIDを非表示/違反報告)
ドットコム - 罪深いほど格好い(真顔)。 (2018年1月7日 20時) (レス) id: d020a027fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちうどん。 | 作成日時:2018年1月4日 11時

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