首領、仕事のお時間です【文スト】

お仕事です 1 ページ2

「首領」
「んー？なんだい？」
「あと20分程度で幹部の中原様がいらっしゃるので…その…エリス嬢とお戯れになるのも程々にしておくべきなのではないでしょうか」
「えー…エリスちゃんとまだ遊んでたいんだけど｣
「リンタロウ気持ち悪い」


このやり取りも随分見慣れた、と云うか見飽きたもので、正直いい加減にしてくれ。
そうは言っても私は首領の世話係の様なものだから、見飽きた見飽きないの話しでは済まない。

まあ多分、首領は私が居なくてもやる時はやるのだろうが。


「A！リンタロウを如何にかして！！」
「…はあ…かしこまりました。エリス様」


「Aちゃん…今日は午後から何かあったかな？」
「いえ、本日は中原様がいらっしゃる以外には特にこれと言った業務はありません。エリス嬢とお出かけに行かれるのでしたら今日が良いかと」

「ふむ。それなら今日はエリスちゃんと洋服でも買いに行こうかな！」


「嗚呼、そう言えば今日の任務に君も呼ばれていたよ。」


一瞬の硬直。
きっと首領は其れを見逃していない。

「分かりました。」


私が任務に呼ばれるのはきっと、首領の計らいなのだろう。
人が犠牲になる場所にしか行けない私の為の、計らい。

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