限界 ページ17
「A、早く寝るでござるよ。」
『うん。おやすみなさい、万葉。』
「あぁ、おやすみでござる。A。」
万葉は笑って私をだきしめると、そのまま布団に入って寝た。
良かった。今日はしないんだ。
目を閉じて寝ようとしても、あの時の事が忘れなれない。
万葉に薬指を噛まれて、首をしめられて。
初めて万葉がこわいと思った。
それに約束が増えちゃった。
万葉が怒るとこわいのもあるけど、心配してああ言ってくれたもん。
でもね、読み書きは教えてほしいなぁ。
平蔵と約束した手紙はいつになったら来るんだろう。
_______________________________________________________________
気付けば万葉の部屋からこっそりと出ていた。
寝付けなかったのと、平蔵の手紙がくる感じがしたから。
ば、バレなきゃ大丈夫なはずだよね?•••
周りをきょろきょろとしていると、鳩が居た。
『あ、鳩!』
私は走って駆け付けると、その鳩の足には小さく折り畳んで結ばれた手紙があった。
平蔵からのだ。
折り畳まれた手紙を開いてみると、私が読みやすい様に分かりやすく書いてあった。
手紙が来た嬉しさからかうっかり大声でやった、なんて言いかけた。
万葉が起きたらまた怒っちゃうかもしれない。
私は炭を取り出して手紙の裏面にガリガリと書き出した。
そして書き終わると鳩の足に結び付け、急いで万葉に部屋に戻った。
戻った時に万葉はまだ寝ていた。
其れを平蔵と重ねた。
『平蔵に会いたいなぁ。••••っ?!』
私、今なんて言った?
“平蔵に会いたい”?
ダメダメ。万葉の前で他の人の名前を出したらいけないんだ。
けど、頰に冷たいものが流れた。
『•••私、泣いて、る?』
Aは自分の限界が既に超えている事に気付いていなかった_____。
84人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鬼ごっこ(プロフ) - わわわわわさん» 大丈夫です!心配してくれてありがとう😊 (1月1日 20時) (レス) id: 885ea47716 (このIDを非表示/違反報告)
わわわわわ(プロフ) - 地震がありましたけど大丈夫ですか? (1月1日 17時) (レス) id: 9c9d4f1707 (このIDを非表示/違反報告)
鬼ごっこ(プロフ) - わわわわわさん» あけおめです!! (1月1日 1時) (レス) id: 885ea47716 (このIDを非表示/違反報告)
わわわわわ(プロフ) - あけおめです! (1月1日 0時) (レス) id: 9c9d4f1707 (このIDを非表示/違反報告)
鬼ごっこ(プロフ) - 放浪者の神の目になりたいさん» ありがとうございます〜!!今作も頑張ります!良いお年をお迎えください (12月31日 20時) (レス) id: 885ea47716 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:鬼ごっこ | 作成日時:2023年12月25日 23時