ずっとこのままで【楓原万葉】

忌々しい ページ15

万葉side

『痛い、痛い•••！や、やだ、ごめんなさい、万葉••••！』


「静かにするでござる。」

『う、うぅ••••平蔵•••』

平、蔵？••••••



















「は？」

『ぐぁっ•••!!』


拙者はAの首に手を掛けた。
平蔵？
Aと平蔵が会って間もないのに、もうそんな仲とは。
拙者以外の名前を出すな。
虫唾が走る。忌々しい、本当に。


Aは拙者を求めていれば良いと云うのに•••！


「拙者以外の名を出すな•••！」

『う“っ•••あ”ッ••••！』





更に力を強める。
Aには言葉より痛みで覚えさせた方が良い。
拙者が可笑しいなど認めぬ。
可笑しいと云うのならば、その者の感じ方がそうであっただけ。

あぁ、もうずっと閉じ込めておきたい。
誰の目にも映らぬ所へ。
そうすれば安心出来るであろうか？


これは監 禁では無い。
同棲だ。
誰にも邪魔させぬ、Aは拙者のもの。



邪魔する様であれば拙者はその者を迷わず斬る。
拙者はAさえ居てくれればもう何でも良い。
Aさえ居てくれれば________。

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万葉side




『うっ•••うぅ•••』



「••••少しやりすぎたでござる。
A、大丈夫でござるか？少し手当てをしよう。」




優しく声を掛けると、Aは大人しく怪我した処を出した。
拙者は別に手当ては必要無いと思ったが、傷口から菌等が入っては病気に成りかねぬ。

『•••ごめんなさい。』
「其れは何に対しての謝りでござるか？」

『万葉から離れて平蔵と一緒に居た事。』


「次、この約束を破れば拙者は容赦はせぬ。」

『うん、分かった。』



素直に頷くAに拙者は嬉しくなり、ほくそ笑んだ。

従順と闇→←罰

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