捻くれ者のクソガキ【放浪者】

捻くれ者のクソガキ ページ37

「前回は頰にしたけど、今日は•••」


私の唇をなぞる。



「此処にするつもりだけど、良いよね？」

『ダメって言ってもやるでしょ•••。』



ジトッと放浪者を見る。
何でそんなに放浪者は余裕そうなの？•••

「その発言からして良いって事か。」


『•••••••うん。』




そう言うと唇に柔らかい感触がした。

『ん•••！』


短いキスだったが、前回とは違う感覚だった。
そして、ペロッと放浪者は私の唇を舐めた。

「•••甘い。」


『あ、甘い•••？』


如何云う事なんだろう•••••••。
分からない事が多過ぎる。



すると放浪者は私を抱えると、フワッと浮かんだ。

『っえ？！放浪者！！？』

「“家に行く”んだろう？なら、この方法が速い。」


『•••••••落とさないでね？』



私が放浪者の服を掴んだ。
放浪者はそんな私を見ると、

「さぁ？如何だろうねぇ？あまりにも煩かったら落とすかも。」

『酷いよ？？！！』

クソガキな処は本当に変わってない。
でも、素直な処も優しい処もある。



そんな放浪者が私は、

『好き』



「•••••••家に着いたら覚悟しておくと良いよ。」

『••••手加減して下さい』



こんな会話をしている二人をスポットライトの照明が当てる様に
月が眩しく輝いていた。






END＿

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