捻くれ者のクソガキ【放浪者】

笑っていない ページ28

「ね？私の目は間違っていなかったでしょう？
矢っ張り、気が合うでしょう？」



「そうかもね」

『そうですね•••』



クッッソ！
何で放浪者が寄りにもよって同じ時間帯にクラクサナリデビ様の所にッ！

そう、私はクラクサナリデビ様に最近会っていない為、会いに行く事にしたのだ。
そしたらさ•••もう気不味くない？




だってさ、昨日放浪者はセクハラしたんだよ？
しかも「次は心の準備をしておいた方が良いと思うけどね」とか言ってくるし。

横目で放浪者を睨むと放浪者は「変な事言ったら殺すぞ」みたいな目で見てきた。




「其れで笠っち、言いたく無い事があるのなら別に言わなくても良いのだけれど、
Aと一体何をしたのかしら？気になるわ。」
「••••は？！！？？」

キラキラと目を輝かせるクラクサナリデビ様に対し、放浪者は吃驚して距離を取った。




「其れ程動揺する笠っち、初めて見たわ。
A、昨日放浪者と何をしたのかしら？」

『え、あ、はい！えっとですね•••』



如何しよう、話をこっちに振られても。
放浪者は私をずっと見つめている。
これは正しい答えを••••



















『セクハラされました』
「え？」

「死ね」


放浪者は私の首根っこを掴むと、

「クラクサナリデビ、今のは僕に何も関係ない事だ。
取り敢えず、お暇させてもらう。
••••A、僕と少し話すとしよう。」




その時の放浪者の顔は笑ってはいるが、目が笑っていなかった。

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