捻くれ者のクソガキ【放浪者】

放って置けない ページ11

放浪者side


ある日、
クラクサナリデビから紹介したい人がいると言われ、渋々来たら女だった。
兎に角コイツも人間なのだから必要以上に関わる必要なんて無い。

と思い、仲良くする気は更々ないと言ったら


『クソガキは？！』
「は？クソガキ？」



もう其処からは喧嘩だった。
そもそもこう見えて僕の方があのAって云う奴より遥かに年上なんだけど。
躾がなって無いね。
そしてAが帰った後、クラクサナリデビが僕の所へ来た。


「笠っち、仲良くしてあげて頂戴。
Aはちょっと不器用だけど、あぁ見えて優しいのよ？」

「はぁ？初対面でいきなり“クソガキ”って言ったくせに？
全く優しさの欠片も見えてこないじゃ無いか。
仲良くするなら近くにいる其処ら辺の女と連めば良い。」



「其れが難しいのよ。彼女、友達が居ないから•••其れに同い年くらいの子も居ないの。」




•••何だって？“友達が居ない”？？？
ハッ、ぼっちか。
其れは滑稽だね。

だが、同い年くらいの子も居ない？
15〜17歳ぐらいの見た目のくせに？
もしかしてあぁ見えてかなり年を取っているのか。



「だとしても、僕は関わr「笠っち、分かったかしら？」

「チッ。分かったよ、仲良くすれば良いんだろ。」


「ありがとう、笠っち。そう云えばAは“明日、散歩してくる”なんて言ってたわね。」



“散歩してくる”？犬みたいだな。
自然好きか？

そして彼奴を探している時、ファデュイに絡まれているのを見つけた。
其れで助けたらお礼だけ言って、直ぐ手当もしないで帰ろうとした処を引き止めた。
そしたら“放浪者には関係無い”と言われた。


人が折角心配してやっていると云うのに此奴は•••！




更に数日後の夕方、クラクサナリデビの所へ向かうと、
クラクサナリデビが焦った顔で此方に向かって来た。

「良かったわ、笠っち。ちょっとお願いしたい事が•••！」


「何？僕に関わりの無いお願いなんて引き受けたく無いんだけど。」

「実は、Aが森に行ってから帰って来ないの。
もう外も暗くなりかけてるから•••！」



「はぁ。探して連れ返せば良いんだろ。」


本当なら僕は断っていた筈だ。
だが、何故かAを森で放って置けなく、自然とその言葉が出ていた。



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この時の放浪者視点も入れたら放浪者の心情とか分かりやすくなるかなぁと思って
追加で入れる事にしました

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