1day-08 ページ10
はしゃぎ疲れたのか弥は帰りの車で眠ってしまった。
ママと別れてから棗は弥を抱き、部屋まで運びそっとベッドに寝かせる。
雅臣兄さんの手作りのうさたんがたくさんある可愛らしい部屋。
腰を下ろし、目が覚めるまで側にいることを伝えれば棗も隣に座った。
棗 ｢俺は明日から仕事だ。アパートに戻る。｣
『甘えん坊の棗はお姉ちゃんに一緒にいてほしいのかな？』
棗 ｢あぁ。だが帰宅が遅くなるから、お前は一人になる。
今は冬休みで弟達もいるからここにいた方がいい。｣
やけに素直。
いや、棗は昔から素直だ。
真面目でバカ正直。
『会いに来てくれる？』
棗 ｢当たり前だ。
お前は、また居なくなるのか..?｣
胸がぎゅっと苦しくなる。
そんなに寂しそうな顔をしないで。
私だって一緒に居たい..
棗 ｢お前にもわからないよな。
出来る限り側に居てやりたい、いや、俺が側に居たいんだ。
なんで俺は母さんや琉生のようにお前が見えなかったんだろうな...｣
『仕方ないよ。母さんと琉生が不思議だったの。
それでも私は大体の時間を棗の近くに居たよ？
私が死んで皆が立ち直っても棗だけが塞ぎ込んでいた時も、高校の進学で悩んだときも、失恋した日も、駅伝をやめた時も…』
誰よりも一番、棗が心配だった。
双子の片割れで、いつの間にか一匹狼なんて言われるようになった棗が。
棗 ｢本当に近くに居てくれたんだな。
夢の中でも良いから会いたかった..
ちゃんといてくれたのに俺はお前を置いて出ていってしまったんだな｣
それは仕方のない事。
棗は強くないから..
本当は寂しかったかな。
私はこのマンションから出られなかったから。
なかなか帰ってこなかったから。
一人の時は何も無くなったのに、椿兄さんの物置になった部屋にいたけどね。
でも絵麻ちゃんが使うことになって、さすがに部屋には行かなくなった。
大抵はリビングにいた。
『今度棗のアパートにも連れて行ってよ？
ネコ飼っているんでしょ？』
笑ってくれた棗は私の知らない大学や会社、外の世界の話をしてくれた。
それが嬉しくて、今の棗を忘れないように瞳に焼き付けた。
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ゆうり - 曇りのち椿の続きが気になります！！！更新頑張ってください！！！ (2016年9月27日 19時) (
レス) id: 9a740452e6 (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - アップルキャンディさん» もちろん覚えているよ。コメントありがとう！お互い更新頑張ろうね！ (2016年2月8日 9時) (レス) id: 7fadd6fd7b (このIDを非表示/違反報告)
はなな〜☆ - あったかくも切ないお話ですね… ラストはどうなるんだろう？続きが気になります！とても素敵な作品です！モカさんの作品、大好きです♪更新、頑張ってください！ (2016年2月8日 0時) (レス) id: f2b435662e (このIDを非表示/違反報告)
アップルキャンディ(プロフ) - モカちゃん、お久しぶりです。私のこと、覚えてるかな…？て、私の勘違いだったらごめん（笑）モカちゃんの作品、あったかさがあって好きだな♪キャラがめっちゃ大切にされてる感じがある。更新楽しみにしてる！ (2016年2月7日 22時) (レス) id: 6b17a8d120 (このIDを非表示/違反報告)
朔 - めっちゃ泣きそうになって読んでます…笑 次の展開が楽しみです♪( ´▽｀) (2016年1月21日 10時) (レス) id: c66d99a0c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モカ
| 作成日時：2016年1月5日 17時
