3day-06 ページ26
部屋に来てくれたのはすぐ下の弟。
『琉生、おはよう。』
琉 「うん、おはよう。弥くんに聞いた、髪アレンジしても、いい?」
『嬉しい。お願いするね!』
椅子に座り、背に琉生を感じながら全てを任せた。
よく絵麻ちゃんにアレンジしているのを見たり、他の兄弟が琉生は若いのに腕がよく、業界でも有名と言っているのを聞いたことがある。
やっぱりキレイにしてもらうのは嬉しいもの。
琉 「姉さんの髪、キレイ。
棗兄さんと同じ、色。」
『ありがとう。こうして話せる日が来るとは思わなかったね。』
琉生は私の声が聞こえていて、誰もいないときには話し相手になってもらっていた。
琉 「また会えて、嬉しい。
姉さんには、ありがとうって、言いたかったから。」
『ありがとう?』
琉 「いつも、みんなの側、居てくれてありがとう。」
『琉生こそ、私に気づいてくれてありがと。
棗もだけど誰も気付いてくれないんだもん!』
柔らかい笑いは昔から変わらず。
おっとりしていてマイペースな琉生。
だけど兄弟のことをよく見ている。
『ねぇ、私が居ることによって、絵麻ちゃん…居づらくなっているよね…?』
さくさくと髪をアレンジする動きは止まらず、琉生は何か考えている。
男ばかりの家に来て半年が過ぎ、慣れてきたころにいきなり来た姉。
本音を言えば仲良くしたいけど、絵麻ちゃんは私と話すときは苦笑いばかり。
その様子を見ていると一歩踏み込む事が出来ない。
琉 「ちぃちゃん、いい子..でも、少しは悩む、のかな..?」
『家族じゃなかったら幽霊がいるとか怖いもんね。』
琉 「怖い..とは違うと思う。
戸惑い?...アレンジ、出来た。」
鏡には長い髪が緩やかに巻かれ、ハーフアップになっている。
丁寧なのに編み込みがあったりと高度なテクニックが効いている。
『すごい…私じゃないみたい!
ありがとう、琉生。』
琉 「どういたしまして。
僕も、ちぃちゃんのこと、気にかけるね。」
琉生にお礼を言い、エントランスに向かう。
皆が絵麻ちゃんを妹としてではなく女の子として見ている事もわかる。
琉生が言う通りいい子だし、何より可愛い。
…今日を入れてあと5日。
恋愛感情には私は口を出さないけど、絵麻ちゃんとは二人で話をしたいな。
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※こんばんわ、モカです。
このお話は字数ギリギリまで書いています。
続編をひとつで完結させる予定です。
一応短編のつもりです。
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ゆうり - 曇りのち椿の続きが気になります!!!更新頑張ってください!!! (2016年9月27日 19時) (レス) id: 9a740452e6 (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - アップルキャンディさん» もちろん覚えているよ。コメントありがとう!お互い更新頑張ろうね! (2016年2月8日 9時) (レス) id: 7fadd6fd7b (このIDを非表示/違反報告)
はなな〜☆ - あったかくも切ないお話ですね… ラストはどうなるんだろう?続きが気になります!とても素敵な作品です!モカさんの作品、大好きです♪更新、頑張ってください! (2016年2月8日 0時) (レス) id: f2b435662e (このIDを非表示/違反報告)
アップルキャンディ(プロフ) - モカちゃん、お久しぶりです。私のこと、覚えてるかな…?て、私の勘違いだったらごめん(笑)モカちゃんの作品、あったかさがあって好きだな♪キャラがめっちゃ大切にされてる感じがある。更新楽しみにしてる! (2016年2月7日 22時) (レス) id: 6b17a8d120 (このIDを非表示/違反報告)
朔 - めっちゃ泣きそうになって読んでます…笑 次の展開が楽しみです♪( ´▽`) (2016年1月21日 10時) (レス) id: c66d99a0c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モカ | 作成日時:2016年1月5日 17時