明日を描こう (ページ17)

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翔『この順番で行くと‥俺かな？俺からはーじゃん！』

和『わぁー！まりおのくるまだー！』

翔が和へのプレゼントに選んだのは、かの有名なまりおの車ゲームのおもちゃ。

車が走る道が組み立てられるようになっていて、病室の机の上でも楽しめるようにと思い購入したのだ。

雅紀『やっぱ和はこのキャラクターだよね！雅紀にぃにといっぱい遊ぼうねー』

翔『おい！これは俺が和と遊ぶために買ったんだからな！』

潤『もう…。まさにぃも翔にぃも大人気なさすぎるわ笑』

和への愛を特に表に出しすぎる2人は、自然にライバルになっているらしい。

和『かずくんはーさとしにぃにとー、まさきにぃにとーしょうにぃにと、じゅんにぃにとあそぶの！』

智『和の方が2人より大人だなー笑最後に智にぃにからだよぉー』

潤『わぁ、すごい良い色じゃん。さすがセンスいいね。』

翔『うん。和にもよく似合ってる。』

最後に智がプレゼントしたのは、淡い黄色のニット帽とカーディガンだった。

抗がん剤の影響で、吐き気だけでなく、髪も抜けてきていたため、和のために選んだのだ。

もともと色白の和に淡い黄色はとてもよく似合っており、心なしか血色が良くなったように思える。

和『ふかふかだよぉー！きもちぃ』

智『ふふっ、よかったぁー和がもっとかっこよくなるなぁー』

雅紀『ほんとだね。嬉しい？和』

和『うん！うれしいよぉー！にぃにたちありがとぉ』

その後、5人でたわいもない話をし、和が眠たそうにしたのを合図に、一年に一回の誕生日会はお開きとなった。