【テニプリ】モブキャラなのに_______ 【男主】 (ページ2)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:2,059 hit

01話ページ2

ざわざわっとにぎやかな生徒たちの声が聞こえる。その次に聞こえてくる「キャー」という黄色い悲鳴...それは男子テニス部に向けるファンクラブの女の子達の声だ。

どこのアイドルだっとツッコミをいれたくなってしまう衝動を抑え、聞き流しながら教室で課題をやっている一人の少年が居た。

その少年はこの物語ではレギュラーだが...あっちの世界ではモブキャラとして扱われる。
少年は指先でくるんっとペンを回し何かを思いついたかのようにノートに書き出す。

そんな少年をテニス部は目をつけることは無いだろう...

カキカキっと音が響くこの教室では誰一人居ないわけでは無いが...少年の事も気にせずに廊下でたわむれて遊ぶ男子だけだった。

女子の半数はテニス部の応援でいなくなってしまっている。

キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン

っと朝練の終了を知らせるチャイムが鳴り始めると部活でいなかったクラスの生徒達がドンドンと教室に増えていく。

それを眺めながら...不意にテニスコートの中をのぞいてみると･･･

桜の木下に一人の金髪の子が寝ているのに気がつく。あのままでは授業に遅れてしまうと思い、少年は寝ている彼の所に急ぎ足で行った。

『まったく、こんなのもモブキャラの仕事だっけ...』

と...今にもフラグを立てそうな言葉を発しながら階段を降りる。

降りる途中にテニス部の人に会った。軽く礼をしてまた、転ばないように階段を降りる。

少年が...桜の木の近くに来ると･･･

金髪の髪がふわふわと風になびきながら...揺れていた。

どうやら熟睡中のようで...少年が近くに来ても起きる気配がまったく無い。

仕方ないと思いながら少年は寝ている金髪の彼の肩に手を当て2･3度揺らしながら声をかける...

『ねぇ、起きて』

まだまだ、夢の中の彼をどうやって起こすか...考えていると

後ろから聞いた事がある声が聞こえたので振り返ってみると

そこには親友の佐々倉が居た。

「なにやってるんだ?こんなところで」

『この金髪の人がいて、起こさないと授業まで寝てそうだから起こしに来たんだ』

と指を指して言うと...佐々倉は少しだけ考え込んでポンっと両手を広げたたいた

『いい考え浮かんだかい?佐々倉』

「お菓子でつって見よう」

『そんな幼稚なものでつれるのか?』

「やってみよう」

満面な笑みで自分が持っていたポッキーを出してその彼の近くに寄せてみると････