【5】過保護とお酒 ページ5
「ハイター、久しぶり。
元気だった?生臭坊主」
「やめてください、もう坊主なんて年じゃありません。
…あれ、そちらは…?」
「…彼女かい?
…A、おいで!」
洗濯物を庭で干していた彼女が、窓越しに見え、
ヒンメルが呼ぶ。
ハイターとの出会いである。
『…失礼しました、来客に気付かないとは不覚でした。
…もしかして、ハイター様ですか?』
「はい。初めまして、Aさん。
…どのようなご関係ですか…?」
「彼女はね、エルフと人間の混血なんだよ」
「…なるほど、半分はフリーレン、半分は私達と」
『5年ほど前に、山奥で一人で暮らしていた私を、
偶然出会ったヒンメル様が拾って下さいました。
見た目は17歳程度ですが、実質は20歳です』
「おぉ、ではお酒は飲めるのですか」
「ハイター、僕は彼女にお酒は飲ませていないんだ」
『…そうなんですよ、何度言っても飲ませてくれません』
「ちょうどいいじゃないですか。
今日、私ワインを持ってきましたから、
Aさんもお一口どうですか?」
「お酒は駄目だ、A」
『…ヒンメル様、お酒はいいのですが、
とりあえずハイター様に家に入っていただきませんか?
戸口ではなんですよ』
「…それもそうか」
『お昼ご飯、ハイター様の分もありそうなので、
ぜひ召し上がってください』
「ありがとう、Aさん。
…じゃあ、お言葉に甘えて、お邪魔させて頂きます」
家事をほぼほぼ少女が行うようになって、4年、
ヒンメルが少し過保護になって3年。
少女、後の旅仲間の将来の育ての親、ハイターと出会う。
438人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ヒバリ - 初コメ失礼します!いきなりですが、このお話とっっても面白いです‼︎主人公ちゃんがこれからフリーレンたちにどう出会ってどう戦うのかとても楽しみです。応援しています!これからも頑張ってください!!!長文失礼しました! (4月29日 17時) (レス) @page13 id: f1ebc04cbd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:御手洗ネコ | 作成日時:2024年2月26日 7時