[カゲプロ]キド・カノ・セトの妹。

コノハの世界事情・３ ページ49

「まあ血は繋がってないけどね〜」
あっさりと返したカノは「…あ」と呟き、立ち上がる。
「なになに？姉ちゃん、僕らの事何か言ってたっ！？」
わざと…なのかもしれないが、彼にしてはかなり食いついている。エネは楽しそうに笑って頷いた。
「そりゃあもう！『可愛い弟が〜』ってしょっちゅう言ってましたよっ！」
それを聞いたカノは、今度こそ分かりやすく相好を崩す。
「え？え！？何それ！どっち？どっちの弟が可愛いって言ってた！？」
「うーん、どうでしたかねぇ。何か言っていたような、言ってなかったような…」
サクが笑ってたしなめる。
「カノ兄、いくらアヤ姉が大好きだったからって食いつき過ぎ。エネちゃんが困っちゃうでしょ」
モモとカノが小さく呟いた。
「…あ､『お母さん』だ」
「うん。キド似のお母さ、」

『母親』の制裁が下った。
…要するに、(カノだけ)キドに殴られた。

そんなカノを押し退け、マリーが前に出る。
「わ、私の事はっ？」
「いや、マリーは当時いなかったじゃん…」
キドが軽く顔をしかめ、頭をかいた。
「な、何かややこしい事になってきたな…」
「…エネちゃんが年上でお兄ちゃんの先輩…？でも今はお兄ちゃんが『ご主人』で…！？」
…こちらは果たして､『ややこしい』だけで済んでいるのだろうか。

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