薄桜鬼~狂い咲き桜の歌姫

鎮魂歌ー平助side ページ16

今日は夜の巡回の日だった

俺と左之助の組

原「おぅ平助！そっちはどうだった？」

町外れで左之助の組と偶然あった

藤「こっちは何もなかったぜ。そっちは？」

原「こっちもだ。まぁ平和でいいってことよ…うん…？」

左之助が小さく首をかしげる

藤「どうしたんだ左之さん？」

俺は疑問に思って聞く。左之助はじっと耳をすましている

原「なんだか歌が聞こえるんだ。平助は聞こえないか？」

そういわれて耳をすましてみると…確かに聞こえた

綺麗だがどこか悲しそうな、歌の旋律

藤「あ…本当だ…あっちのほうからだ」

原「あぁ。行ってみるか」

組の奴らに先に屯所に帰るようにいい2人で歌の聞こえた方に走って行く

すると…そこにはー

季節外れの満開の桜

原「な…なんだ…どうして桜が…？」

左之助が呆然と呟く

俺も自分の目を疑う

ーこれは夢？ー

軽く現実逃避しているとかさりと枝が揺れ小さな人影が映る

桜の色より僅かに淡い桃色の髪

そして深い山吹色の瞳

原「人…？」

その少年らしき者は俺達を見るーと、その瞬間強い風が吹き桜の花びらが舞う

そして次に目を開けたときにはまるで何もなかったようにただ古い大樹があるだけだった

浅葱色の羽織の2人→←鎮魂歌

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