検索窓
今日:6 hit、昨日:8 hit、合計:182,164 hit

陸拾参 ページ48

no side




『じゃあ…そろそろお暇するよ。
お茶、ご馳走様でした』





千寿郎に任務先で見たものについて話していた

Aは、ひと段落ついた所でそう言った。





「もうお帰りになられるのですか……
また沢山お話を聞かせて下さいね!」


「付き添って頂きありがとうございます!
千寿郎!Aさんを見送りに行こう!!」

「はい!!」





元気に立ち上がる煉獄兄弟。

Aはすすっと煉獄・父の方へ近寄る。





『槇寿郎さん、お邪魔しました』

「気配を消して近寄るな……」





Aはニッコリ笑って槇寿郎の顔を覗き込む。





『杏寿郎、帰って来て良かったですねぇ。
沢山 話したいこともあるんじゃないですか?』


「そんなもの……」


『素直に褒めてあげれば良いんですよ。
父親に褒められたら嬉しいものでしょう?
……死んでしまったら元も子も無いんですから』


「……」





槇寿郎はAの表情の裏が読めなかった。

読めなかったが、本心なのは分かった。





「お前は……」


『?』


「お前はどうなるんだ?」





槇寿郎の問いにAは目を見開く。





その問いには身寄りの無いAの、

先代の"樹柱"を父とするAを思いやる

槇寿郎の優しさが混じっていた。





『…………私は、独りじゃないので大丈夫です。
お師匠も傍に居てくれますし
何よりお館様を含め、皆がいますから』





Aは羽織の襟元をキュ、と握って笑った。





『じゃ、また来ますね♡』←


「……大人しくするなら来ても良い」


『来てからのお楽しみですね!!』←


「やっぱ来るな」←





アッハッハ、と高らかに笑うAは

親子3人に手を振って煉獄家を後にした。

陸拾肆→←陸拾弐



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (106 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
619人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 宇髄天元 , 愛され
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

沙羅(プロフ) - 邑さん» コメントありがとうございます!!長らくお付き合い頂いて本当に嬉しいです……!芽吹お師匠のところは私も書いてて泣きそうでした……今後は宇髄さん以外にも沢山の方が登場予定なので、ぜひよろしくお願いしますー!! (2020年2月2日 18時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
- 前編から読ませて頂いています、凄くこの作品好きです!!師範のところ、もう、涙がぼろぼろでてきました...!! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 451c1f62e7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:沙羅 | 作成日時:2020年1月26日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。