伍拾肆 ページ39
no side
『ッ……!』
「Aさんッ」
ボトボトと嫌な音がして
煉獄の頬にAの血が飛び散る。
Aの脇腹は深く抉れていた。
『これ以上……杏寿郎達を傷付けてくれるな……』
「A!死んでしまうぞ!
鬼になろう!!鬼になると言え!」
猗窩座は訴える様に叫ぶ。
「Aさんから離れろ……!!」
「かっ……!!」
煉獄が刀を猗窩座の頸に食い込ませる。
『杏寿郎……!』
Aは出血の多さにふらつくも
脚に力を入れ型の構えを取る。
『杏寿郎……少し、猗窩座を抑えていて欲しい』
「承知した!!」
煉獄は殴られる直前、猗窩座の腕を掴む。
もうすぐ朝日が昇る。
.
『全集中……木霊の呼吸【拾ノ型・
Aの刀の先から可視化された木の芽が伸びる。
いつかの技と同じ様に木の芽は猗窩座に巻きつく。
「な……ッ」
キリキリと木の芽は猗窩座の腕を締め上げ
やがて猗窩座の腕を斬り落とした。
それを待っていたかの様に
木の芽に纏わり付く白い光は猗窩座の傷口に付く。
「再生しない……!?」
『木霊たちは命を与えも奪いもする。
猗窩座、君に
木の芽はやがてツタの様になり
猗窩座の傷口を完全に覆い尽くした。
『……次は脚だ、』
「畜生……ッ!!」
猗窩座は掴まれていた腕を引き千切り
地面を思い切り蹴って飛び上がった。
『ガフッ……』
「Aさん!!」
再び無理に構えを取ったAは吐血する。
煉獄が慌ててAの身体を支えた。
出血量が限界を超えていた。
膝から崩れ落ちるA。
それに従って同じく重症の煉獄も座り込む。
その2人の真横を物凄い速さで刀が通り抜けた。
619人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
沙羅(プロフ) - 邑さん» コメントありがとうございます!!長らくお付き合い頂いて本当に嬉しいです……!芽吹お師匠のところは私も書いてて泣きそうでした……今後は宇髄さん以外にも沢山の方が登場予定なので、ぜひよろしくお願いしますー!! (2020年2月2日 18時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
邑 - 前編から読ませて頂いています、凄くこの作品好きです!!師範のところ、もう、涙がぼろぼろでてきました...!! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 451c1f62e7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:沙羅 | 作成日時:2020年1月26日 21時