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『いやぁ!面白いものが見れたし、満足満足』

「あっ……ありがとうございましたAさん!」

『また来るよ』





ポン、とアオイの頭に手を置いて微笑むA。

コイツは顔面凶器だと自覚していない。





「ッ……!!は、はい……お待ちしております……」

『きよちゃん、なほちゃん、すみちゃんもまたね』

「「「はい!!」」」





カナヲとの軽い手合わせを終えたAは

そう言って道場から出て行く。





次の行き先は同じ蝶屋敷内のとある部屋。

そこには一人の女性がいる。





『カナエ!』





Aは部屋の扉を開きながら部屋の主の名を呼ぶ。





部屋の奥から「あらあら」と小さく声が聞こえ

カナエと呼ばれた女性は姿を現した。





「A!ずっと待ってたのよ〜?」


『ごめん……この間まで任務がビッシリでさ』


「ふふ、でも来てくれたから許すわ」


『ありがとう、カナエ』





Aは、はにかむ様に笑うと

ゴソゴソと隊服の小物袋を漁った。





『前の任務の時に助けた貿易商の主人が
"冬虫夏草"っていう草をくれたんだけど……』





桐の小箱の中には

何とも気味の悪い、虫から生えた草。





『私は使わないからカナエにあげようと思って、』


「冬虫夏草!これ、とっても高価で珍しいのよ?
貰っちゃっても良いのかしら?」


『うん、むしろ貰って!使い道ないもの』←


「嬉しいわ。これで研究の幅が増えるわね」




にこにこと笑うカナエ。




カナエには左脚と左腕が無い。

普段は服で見えないが身体にも大きな傷がある。





『藤の花の毒はどう?いい感じ?』


「えぇ!Aにも分けましょうか?」


『良いの?』


「勿論よ!私の自信作なの」




カナエは器用に義足と杖を使って歩く。

机をしばらく漁ったと思うと

右手に綺麗な薄紫色の液体が入った小瓶を掲げた。




「はい、どうぞ」


『ありがとうカナエ』


「いえいえ〜」




Aは小瓶の蓋を開け中身の匂いを嗅いでみる。

対象物を調べる時のAの癖だ。





『うわ……凄い濃い藤の花の匂いがする!
相変わらず凄い抽出技術だねぇ』


「しのぶが毒を使うから
私もそれを助けるために沢山勉強したもの」


『……しのぶちゃん、頑張ってるもんね』


「えぇ……少し心配になるくらい。
でも大丈夫ね。しのぶは可愛くて強いもの」





その言葉にAも強く頷いた。

卌壱→←丗玖



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沙羅(プロフ) - 邑さん» コメントありがとうございます!!長らくお付き合い頂いて本当に嬉しいです……!芽吹お師匠のところは私も書いてて泣きそうでした……今後は宇髄さん以外にも沢山の方が登場予定なので、ぜひよろしくお願いしますー!! (2020年2月2日 18時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
- 前編から読ませて頂いています、凄くこの作品好きです!!師範のところ、もう、涙がぼろぼろでてきました...!! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 451c1f62e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:沙羅 | 作成日時:2020年1月26日 21時

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