丗陸 ページ20
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急に瞼の表が眩しくなって目を開く。
……もう朝か。
パッと隣を見れば師範は既に居ない。
相変わらず早起きだな。
でも刀やら羽織やらは置いてあるから
まだ家の中には居るんだろうな。
そんな事を考えていたら襖が開いた。
『あ、起きてる。おはよう天元。良い朝だね』
「おう」
全く足音しなかったな。
師範が俺と同じ"元忍"って言っても驚かねぇわ。
『もう少しで朝食の用意が出来るって』
「ん、」
師範は敷いたままの布団を畳み始める。
俺も同じように畳んだ。
『天元はこの後すぐ帰るんだろう?』
「そりゃまぁな。ちゃんと連絡してねぇし……」
『おにぎりの礼、伝えといてねぇ』
「任せろ!」
布団を畳み終えたと同時に家の人達が襖を開ける。
「鬼狩り様方、朝餉の用意が出来ました」
『嗚呼、ありがとうございます』
「おう。頂くぜ」
お運びします、と一家総出で
部屋に朝飯を運び入れてくれる。
『ふふ、美味しそうだねぇ。
私もこの位の料理が作れたら良いのだけど』
「師範はやめといた方が良いです。死人が出ます」←
『……簡単な雑炊くらいなら作れるし』
「この間そう言って塩味が強すぎたが??
あれじゃすぐ体を壊すっての」
『私の味覚に合わせて作ったからね!!』←
「開き直んな!?」
師範は台所に立たせちゃならねぇ。
そりゃもう派手に台所が荒れる。
『……失礼なこと考えたね??』←
「別に??」←
何だかんだ言いつつ、朝飯は美味しく頂きました。
──────
〜大正こそこそ噂話〜
「設定に"騙された"とか前の噂話で"煽られた"って
言ってはいたが……話では煽られてねぇよな?」
『はしょった』←
「正確に言うと?」
『最終選抜の前日、お師匠に
「明日継子の顔合わせみたいのあるから」と言われ
まあ会うだけなら……みたいな感じで行った。
その前に行きたくないって伝えたら
「えっ??何?ビビってんの??
そんな人見知りだったっけAちゃん!!
ごめんなぁ!気付かなくてっ!
俺てっきり平気だと思ってたわー!!
まあ人見知りなら仕方ないよなぁ!!
しょーがないわー!良いよ良いよ行かなくて!
明日も俺と鍛錬しよーな!見てやるからさぁ!」
って言われたので』
「嗚呼……(師範は昔から負けず嫌いだわ)」
『ちょ、待ってこそこそ噂話してない!!』←
「は!?本当じゃねぇか!待てよ文字s
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沙羅(プロフ) - 邑さん» コメントありがとうございます!!長らくお付き合い頂いて本当に嬉しいです……!芽吹お師匠のところは私も書いてて泣きそうでした……今後は宇髄さん以外にも沢山の方が登場予定なので、ぜひよろしくお願いしますー!! (2020年2月2日 18時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
邑 - 前編から読ませて頂いています、凄くこの作品好きです!!師範のところ、もう、涙がぼろぼろでてきました...!! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 451c1f62e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙羅 | 作成日時:2020年1月26日 21時