拾捌 ページ20
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「起きろ。おい。起きるんだ。おき、おい。
おい、おいコラ!やいてめぇ!やい!
いつまで寝てんだ!さっさと起きねえか!!」
「ハッ……!!」
横に立つ師範がホッとした音をさせる。
「何だァ?鬼を連れた鬼殺隊員つーから
派手な奴ァ期待したんだが……地味な野郎だなオイ」
「うむ!これからこの少年の裁判を行うと!成程!」
甘露寺が幸せそうな音をさせている。
大方、またときめいてんだろうな。
「(鬼になった妹をずっと庇っていたなんて……
素敵な兄妹愛……健気だわぁ……)」
「何だ……この人たッ」
隠に頭を押さえ付けられる子ども。
師範が嫌そうな顔をしている。
今にも隠を蹴り飛ばしそうだなオイ。←
「誰の前に居ると思ってんだ!柱と礎の前だぞ!」
『痛そうだよ』
「しかし……!」
『良いよ。逃げたら私が捕まえるから』
「しょ、承知しました」
蹴り飛ばさなかっただけマシだな!!←
「ここは鬼殺隊の本部です。
貴方は今から裁判を受けるのですよ。竈門炭治郎君」
胡蝶の説明に
竈門炭治郎と呼ばれた子どもは目を見開く。
「裁判を受ける前に君が犯した罪の説明を────」
「裁判の必要など無いだろう!」
「?」
遮るように話し出したのは煉獄だった。
「鬼を庇うなど明らかな隊律違反!
我らのみで対処可能!鬼諸共、斬首する!」
そういう事なら俺も黙ってられねぇな。
「ならば俺が派手に頸を斬ってやろう。
誰よりも派手な血飛沫を見せてやるぜ。
もう…派手派手だ」
痛っ。師範に足踏まれた。←
雰囲気を壊さないようにさり気なく踏まれたぜ!←
「(えぇ…こんな可愛い子を殺してしまうなんて
胸が痛むわ。苦しいわ)」
「嗚呼、なんという見窄らしい子どもだ。
可哀想に。産まれてきたこと自体が可哀想だ」
「(何だっけあの雲の形……何ていうんだっけ)」
師範が柱を見回してため息をつく。
『殺さずに"拘束"の指示があったのですから
何かお館様にお考えがあるのかもしれませんよ』
「しかしAさん!隊律違反は処罰すべきです!」
『では隊律違反をする理由は何でしょう?』
師範はそう言いながらこの隊員を見やる。
気まずそうに目を逸らす奴もいるが……
悪いな師範、俺はこの場で処罰するのに賛成なんだ。
「……殺してやろう」
「うむ!」
「そうだな。派手にな」
そう言ったのにも関わらず
この隊員は辺りを見回して誰かの名を呼んだ。
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沙羅(プロフ) - アリスさん» コメントありがとうございます!!宇髄さんカッコイイですよね……!!もっとカッコイイ宇髄さんを書けるよう頑張りますので、ぜひ続編の方もよろしくお願いしますー!! (2020年1月30日 21時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - コメント失礼します!宇髄さんは私の推しなので、すんごいかっこいいなあ…。とか思いながら見てます!頑張ってください! (2020年1月30日 21時) (レス) id: 4db94b3ad0 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - めぐちゃんさん» コメントありがとうございますっれ分かります…宇髄さんカッコイイですよね!もっと夢主を素敵な女性に書けるよう、頑張りますね! (2020年1月11日 14時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
めぐちゃん - コメント失礼します!!宇髄さんはカッコいいし夢主ちゃんもかわカッコよくて面白いです。頑張って下さい! (2020年1月11日 0時) (レス) id: 0087c5132c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙羅 | 作成日時:2019年12月29日 21時