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22話 ページ24

no side



太宰が止める間も無く

Aは勢いよく植え込みから飛び出す。




貴方『おはようございまーす!
実は探偵社に依頼があってー…ってあれ?
若しかしてお取り込み中でした??』

長身「何だ貴様は!?」

橙髪「ッ!?」




ひぃっ、と小さく悲鳴をあげたAは

慌てて両手を挙げる。




貴方『だからぁ…依頼で来たんですってばぁ…
君達の探偵社への因縁なんて知りませんよぉ…』




しおしおとした顔と声で云う。

太宰は後ろでヒヤヒヤしていた。




長身「と、兎に角だ!
見られたからには貴様も人質になって貰う!」

貴方『えぇ〜…』

橙髪「こ、此方に来るンだ!」




橙髪の青年…谷崎潤一郎…が拳銃を向ける。




貴方『人質ぃ?…お嬢さんが居るのにかい?』

長身「五月蝿いぞ!」




長身の男…国木田独歩…が怒鳴る。

Aはヤレヤレと云う様に首を振る。




貴方『……別に此処で撃っても善いのだけどね。
どうもそうはいかないみたいだから』




Aは挙げていた右手の指を鳴らす。




国.谷「「!?」」




その瞬間、Aは二人の視界から消えた。

否、その場に居た全員の視界から消えていた。




谷崎「何処にッ……!」

貴方『はい、没収♡』




谷崎が持っていた起爆釦はAの手の中に。

驚く間も無く今度は国木田の持つ拳銃を奪う。




貴方『お嬢さん、お怪我は?』




セーラー服の少女…ナオミ…を横抱きにして

Aは二人に背を向け歩き出す。




国木田と谷崎は身動きが取れない。




何故なら、蛇に縛られている(・・・・・・・・・)から。




貴方『残念ながら人の力じゃあ解けないよ』




そう云って微笑むA。

微笑むと云っても目は笑っていなかった。




貴方『治』

太宰「はぁーい、流石だねぇ兄さん!」




太宰が植え込みから出てきた瞬間

縛られていた谷崎が足で爆弾を蹴る。




谷崎「こ、これで信管は抜けた!!
皆道連れだよ!!」

貴方『ありゃ』

太宰「ッ!」




慌てる事務員達。

一方 Aはすまし顔だった。




貴方『偽物を持ち込むだなんて手が込んでるねぇ。
爆発はしないと判ってたけど……
蛇に頼んで配線切って貰ったから大丈夫だよ』

太宰「あ、本当だ……」




確かに爆弾からは

途切れた配線が飛び出している。




切り口は荒く、何度も噛み付いた様な跡だった。

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沙羅(プロフ) - キミナさん» 閲覧ありがとうございますー!ホントですか!?嬉しいです!!その他リクエストも受け付けてますのでお願いします(笑) (2019年7月8日 7時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
キミナ(プロフ) - リクエストありがとうございます!とても良かったです! (2019年7月7日 21時) (レス) id: e2ae360d42 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - オンさん» 更新後の閲覧ありがとうございます!喜んで頂けて私も嬉しいです!今後のリクエストも是非お願い致します(笑) (2019年7月5日 7時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
オン - ああああああ、ありがとうございました!自分が思っていたよりもとっても素敵でした。コメントの返事や、リクエストの更新、本当にありがとうございました(^~^) (2019年7月4日 20時) (レス) id: 8d5683d37d (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - キミナさん» リクエストありがとうございます!一つづつリク消化して書かせて頂きますね! (2019年7月4日 15時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:沙羅 | 作成日時:2019年6月12日 7時

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