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no side



中島「え、」



黄色い光を尾に引く小さなモノ。



それは目にも留まらぬ速さで

鏡花と爆弾を結ぶ紐を引きちぎった。



それ(・・)は鏡花を中島に押し付け

爆弾を引っ張り上へとあがって行く。



中島「!」



そして気付いた時には

爆弾は大きく火を噴き爆発していた。




.




川から這い上がった中島と鏡花。

中島は心配げに鏡花の顔を覗き込む。



鏡花「かはっ……は」



鏡花が息をしていることに気付くと

中島はほっと息を吐く。



鏡花「………あの」



声をかけたのも虚しく

中島は鏡花へと倒れ込んだ。



鏡花はその様子を見てから

ゆっくり空を仰いだ。



先程、爆弾が爆発した高さの辺りで

何やら淡く黄色に輝いていたものが

星屑の様に砕けていくのを見た。




鏡花「………A」




その呟きは誰に届くでもなく

青い、青い空へと吸い込まれていった。


──────





此処はポートマフィア建築物(ビルヂング)の地下。



携帯電話を耳にあてていた男──────

芥川龍之介は通話終了の釦を押すと

乱暴に椅子へと座った。



芥川「幾ら強くとも、駒は駒か。
……Aさんに報告せねばならぬ」



最後の方は小さく呟き、

顔を上げた芥川は目の前の男へ言葉を投げかける。




芥川「貴方はどうだ?駒か、或いは──────」




ジャラ、と鎖を鳴らした男、

太宰治は妖しげに微笑んでいた。

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作者名:沙羅 | 作成日時:2019年4月29日 19時

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